朝日新聞出版編集部より石黒浩著『”糞袋”の内と外』を贈呈いただきました。石黒さんには、『談』no.93「特集 他者の他者としての〈自分〉」で、「最期に人間に残るもの、人こそが人を映し出す鏡」というテーマでインタビューをしました。
「2011年の1月からツイッターを始めた。(…)この本は、2011年の1月から2年間に渡ってツィッターでつぶやいたことを八つの章に分類し、ツイートごとにタイトルをつけ直した。そしてそれぞれのつぶやきに可能な範囲で丁寧な説明を付け加えた。(…)多くのツイートを通して、私がいつも問題にしてきたことや気にしてきたことは、「私は誰であるか」「生きるとはどういうことか」「人間とは何か」「社会とは」「自由とは」「挑戦とは」「進化とは」という、答えるのが難しい問題である。(…)その答えに到達しているわけではないが、様々な視点からの考察を寄せ集めるだけで、何か考えに少しでも近づけている気がしている。答えを得ているわけではないが、一歩踏み込んだ考えに到達していると思う」(プロローグより)
人間はしょせん糞袋にすぎないと喝破したのは稲垣足穂でした。タルホさんにとって「人間人形」は糞をしない未来の人間ですが、石黒さんのアンドロイドも糞をしません。しかし、アンドロイドにそっくりな石黒さんは糞をします(たぶん)。石黒さんはまぎれもなく人間そのものですが、しかし、そのまぎれもない「人間」という概念が、いまやとてもあやしい。石黒・アンドロイドペアは、すでに人間人形時代のアリーナで華やかなダンスを舞っています。
糞袋の内と外 [単行本]
「2011年の1月からツイッターを始めた。(…)この本は、2011年の1月から2年間に渡ってツィッターでつぶやいたことを八つの章に分類し、ツイートごとにタイトルをつけ直した。そしてそれぞれのつぶやきに可能な範囲で丁寧な説明を付け加えた。(…)多くのツイートを通して、私がいつも問題にしてきたことや気にしてきたことは、「私は誰であるか」「生きるとはどういうことか」「人間とは何か」「社会とは」「自由とは」「挑戦とは」「進化とは」という、答えるのが難しい問題である。(…)その答えに到達しているわけではないが、様々な視点からの考察を寄せ集めるだけで、何か考えに少しでも近づけている気がしている。答えを得ているわけではないが、一歩踏み込んだ考えに到達していると思う」(プロローグより)
人間はしょせん糞袋にすぎないと喝破したのは稲垣足穂でした。タルホさんにとって「人間人形」は糞をしない未来の人間ですが、石黒さんのアンドロイドも糞をしません。しかし、アンドロイドにそっくりな石黒さんは糞をします(たぶん)。石黒さんはまぎれもなく人間そのものですが、しかし、そのまぎれもない「人間」という概念が、いまやとてもあやしい。石黒・アンドロイドペアは、すでに人間人形時代のアリーナで華やかなダンスを舞っています。
糞袋の内と外 [単行本]
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