「水と土の芸術祭」取材2日目。実行委員会事務局の長谷部原さんのアテンドで本日は作品を見て回る。撮影取材をさせてほしいとお願いしたところ、わざわざクルマを出してくれたのだ。宿泊した岩室温泉を出発、市内を北上する。人工池に建てられた摩訶不思議なワラの家、クイビーン・オフラハラ「'Fifteen Degrees South'」(福井)を皮切りに、アン・グラハム「Shinohara's House」(五ケ浜)→土屋公雄「海抜ゼロ」(上堰潟)→北川貴好「物質/水/自然が再生し繋がっていく土地」(赤塚)→河口龍夫「関係‐蓮の屋敷・関係‐蓮の池・関係‐記憶の土蔵」(旧齋藤家・夏の別邸)→松本秋則「音の風景‐松浜編」→ステイシー・レビー「RIVERINE」(阿賀野川河川敷)→酒百宏一「水の記憶プロジェクト」(旧木津小学校体育館)→栗田宏一「SOIL LIBRARY/NIGATA」→大岩オスカール「人と水と土の叙事詩‐新潟」、高あみ「すばらしい日々」、田中直志「ハンチクのベンチ」(以上新潟市美術館)→マーリア・ヴィルッカラ「INTERVALS」(旧栗ノ木排水機場)→磯辺行久「栗ノ木排水機場は近代農業土木の原点となった。」を次々に鑑賞。最後の磯部さんの作品を見る頃には、どっぷりと日が暮れていた。走行距離にして約150km。それでも、今回の出品作品の1割も見ていないはずだ。とても一日で見て回ることなど不可能だが、それでも、「みずつち」の神髄には触れられたと思う。とにかく、どの作品にも「ちから」が満ち溢れていた。勇猛なちから、静かなちから、響くちから、内面へ働くちから…。改めて、アートが本来もつそうした「ちから」を強く感じた取材だった。長谷部さんほかスタッフのみなさん、ありがとうございました。