東京国際フォーラムへ。「ラ・フォル・ジュルネ2009 バッハとヨーロッパ」。去年始めて参加して、とても良かったので今年もまた来てしまった。「低料金で、すべての演奏は一時間以内、そして子供もオーケー」。だから、コンサートのハシゴができるクラシックの祭典。この革命的コンセプトで、新時代のクラシックコンサートをつくりだしてきたラ・フォル・ジュルネも今年で5年目。すでに開場になっているのでホールD7へ。上海出身シュ・シャオメイのビアノソロ。「平均率クラヴィーア曲集第1巻 前奏曲とフーガ」。練習曲(なんていうと怒られそうだけど)を改めてじっくり聴くのもいいものだ。シャオメイは、バッハの音楽には仏教の精神に通じるものがあると断言するように、彼女の指からは、色即是空が匂い立つ、ような気がした。なんちゃって。少しあき時間があるのでお昼というかおやつにする。シャンパンとハープチキン。丸の内のオープンエアの中庭で、これができるのが嬉しい。緑陰の立ち飲み用スタンドで日中のシャンパン。「熱狂の日音楽祭」というだけのことはあって、赤ら顔でコンサートをはしごできるのが、なんとも魅力だ。2つ目の会場ホールCへ。ピエール・アンタイ指揮古楽アンサンブルのル・コンセール・フランセで「管弦楽組曲1番ハ長調BWV1066」と「管弦楽組曲2番ロ短調BWV1067」。バッハでは、ブランデンブルグ交響曲の次によく曲。いやちがうイタリア協奏曲ヘ長調BWV971の次か。アンタイのメリハリの効いたそれでいて優美な演奏は気持ちがいい。ホントは、彼のチェンバロの演奏を聴きたかったのだけれど。きっちり1時間。フォーラム内の常設ブース「ごはんカフェ」で早い夕食。日本酒が充実していていい。ご飯も旨い。当日の公演のチケットを持っていれば、無料で入場できる映画を見る。ベルイマンの「サラバンド」。父と子、離婚した夫婦、祖父と孫娘、が織りなす人間模様。愛の葛藤と困難。学生時代に見た「野いちご」の映像が強烈に甦ってきた。ベルイマンこそ、映画にすべてを語らせてしまう天才だ。無伴奏チェロ組曲第5番BWV1011「サラバンド」が静かに流れる。今日は一日クラシック三昧でした。
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