新宿駅について三菱UFJ東京銀行を探すとスバルビルの1階にオゾン行きのシャトルが。運転手に聞くと、日本技芸など知らないとけんもほろろ。しかたなく、それに乗ってオゾンまで。しかし、すぐに見つかる。すでに、カメラマンの新井卓君とTASCの高村さんが来ている。高村さんは、よく自転車で新宿まで来るそうで、すぐにわかったとのこと。 濱野智史さんのインタビュー。彼はSFCで情報社会論をやっていた。日本で、この分野の資料を探しにたとえば本屋へ行くと、ドラッガーなどの未来学系の棚、あるいは理系の棚、もしくは社会学やメディア論の棚、というように分けられておかれている。この棚の状態が、そのまま現在の情報社会論の状況を示している。つまり、分断されているのだ。だから、議論が深まらないのだというのである。レッシグの登場によって、ようやくあらたな展開が期待できそうだったのに、再びデッドロックに乗り上げてしまった。レッシグの日本版はあえなく潰えてしまったのである。そこで、彼が着目したのは、情報環境のインフラだ。それがアーキテクチャである。アーキテクチャに焦点を絞ることは、アプリケーションに注目することだ。今、それは先カンブリア時代のような状況になっている。さまざまなものが、生成し独自の進化を始めているのである。このアーキテクチャを手がかかりに、情報環境の現状と、リスク/セキュリティの問題を掘り下げていただいた。きわめてスリリングなインタビューになった。さすが若手論客の大注目株の一人。今度の『談』は、面白くなりそうな予感。