tascにて企画編集会議。『談』no.83の二つのインタビューと一つの鼎談の内容を整理して報告する。それをもとに、editor'snoteの説明。beforeでは「余計なお世話」、「おせっかい」として忌避されるパターナリズムを、主に干渉の理由と関連付けて分類し、侵害行為、不快原理、道徳原理(モラリズム)とのつながりから概説する。その後、今回の特集の企画意図とそれぞれのインタビュー、鼎談の問題意識をすり合わせて、導入部分にする構成案の説明。afterでは、まず、パターナリズムの法的介入の正当性を明らかにし、「法と経済学」における反パターナリズムから行動心理学的「法と経済学」の反-反パターナリズムが出てくる背景を、主に近代経済学の「合理人仮説」の是非から説明する。次に、ソ−シャルワークの現場でのパターナリズム的実践という現実に定位して、パターナリズムの正当化原理を検討。さらに、バイオテクノロジーの進歩がパターナリズムとどう交錯するかを考察し、リスク社会化の中で急速に進む「アーキテクチャー」による管理を批判的に検討する。そして、今後の問題として、パターナリズムが「動物化」と結びつく現状を検証する。editor'snoteで展開した行動心理学的「法と経済学」、「アーキテクチャー」、「動物化」の諸問題は、no.84の特集「真逆のセキュリティ?!」で引き続き議論することになる。
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