慶應義塾大学文学部教授山内志朗さんと面会。先生とは何年ぶりだろうか。新潟大学におられた時に何度かお会いしたが、慶應に移られてからは初めて。先生にはいつも専門外のことばかりお願いしてすみませんと言うと、いや注文にはなんでも応じますからとニコニコ応えてくださった。じつは、最近も手相の原稿をたのまれちゃってと、文献少し集めてたといって数冊見せてくれる。先生は、子供の頃から手相を見るのが好きで、すでに数千人の手相をみましたと、やはりニコニコしながらおっしゃる。つい最近も香山リカさんと対談することがあって、彼女の手相をみたら、やはり生命線が長くって、才女に典型的な手相だと納得したとか。
先生ご自身は吸わないのだけれど、倫理学の仲間は、じつに7人のうち5人吸うし、哲学関係でも5人のうち3人は吸うとか。哲学者の喫煙率はかなり高いらしい。廣松渉さんのヘビースモーカーは有名で、一日に3、4箱は吸っていたらしい。奥さんも喫煙者で、ご自宅は、ありとあらゆる場所がヤニで黄色くなっていたらしい。ある時、ある人がテーブルの上を指でこすったら、指にうっすらとヤニの山ができた、といううそのような話もある。今回は、そのたばこについての原稿。
夕方、21世紀スポーツ文化研究所へ。TASCの岡本さん、西山さんと稲垣正浩先生との歓談。『TASC monthly』10月号に「相撲がオリンピック競技となる日はくるか」をご寄稿いただいたので、発行になったばかりの本誌をお持ちしたのだ。先生は、学生時代体操のアスリートで、オリンピックを目指しておられた。それがけがのため断念せざるを得なくなって、それからスポーツ史、スポーツの哲学的研究に入っていった。酒が入ったためか、先生もいろいろお話しをしてくれたが、やはりスポーツ、というかその原基である身体に対して、じつに深い洞察をされていて、ただただ敬服するばかりであった。いずれちかいうちに、また先生には『談』にご登場いただこうと思っている。