「私はソプラノ、アルトでもムリよ」、服部良一さんから「別れのブルース」の譜面を渡された時、淡谷のり子さんはそう言って突っ返したそうです、だが、服部さんひるむどころか、「これはブルース、陰りがある歌、悲しい歌、ムリしてもキイを下げて歌ってれ」と一歩もゆずりません。さて、どうしたと思いますか。淡谷さんは、ハスキーな声にするために、吸ったこともないたばこを一晩中ふかし続けました。翌日のレコーディング、寝不足も手伝ってあの低いキイで歌うことができたのです。そして、ご存知のように「別れのブルース」は大ヒット。以来、淡谷のり子は、「ブルースの女王」として昭和歌謡史にその名を刻むことになりました。
歌謡界の生き字引といわれている大先生、長田暁二さんの『歌謡曲おもしろ話』から拾ったネタです。
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