大阪で某雑誌掲載予定の山崎正和先生と鷲田清一先生の対談。お二人には、以前からインタビューや対談でお世話になっていましたが、お二人の対談は初めて。山崎先生が口火を切る。山崎先生、電車で若い女性に初めて席を譲られてショックだったという話題を披露されました。山崎先生の関心は身体。情報の時代に最後の拠り所として身体があるという話。鷲田さんは、バルトが最後まで隠されているものに推理小説、哲学、女性性器があって、しかし、最後の最後にその秘匿されていることがわかった時、じつはそこに真理はないということを知らされる。宙づり状態になる。その宙づり状態におかれ続けるのが人間であり、そこに快楽の秘密があるのではないかといいます。山崎先生は、それをサスペンスといい、その対極にあるのがスリルではないかと。サスペンス型がドンファン、スリル型がカサノヴァ。そして、現在の文化はサスペンス型からスリル型に変わってきていると。そのあと議論は、山崎先生の誘導によって文明論へと広がっていきました。と、こう書くといったいなんのテーマかって思いますよね。いずれなんの雑誌か報告しますが、発行になったらぜひ読んでください。ところで、対談が終わったあとの食事で聞いたコネタを一つ紹介しましょう。60年代の京大生の話で盛り上がっていたら、鷲田先生、60年代といえばぼくはジュリーのいたタイガースと対バンをやってましたと。なんと先生は、グループサウンドのバンドをやっていて、ギター担当だったんだそうな。いやぁ、人は見掛けによらないものですねぇ。
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