國學院大学文学部教授・高橋昌一郎先生から、『理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性』(講談社現代新書)を贈呈していただきました。
われわれは、何を、どこまで、どのようにして知ることができるのか。また、すべての問題は、理性によって解決できるのか。もしかすると、理性では超えることができない限界があるのでは……。これまで、哲学の分野で扱われてきた人間と世界の根源に関わるこれらの問題に対して、幅広い視野に立って自由に議論しようというのが本書です。高橋さんは、そこで疑似的ですが、ディぺードという方法を導入しました。選択の限界、科学の限界、知識の限界という三つの限界論について、それぞれの議論に相応しい立場の人物に参加してもらいながら、可能な限り多角的に論じ合う。単に哲学的テーマを読み解くのではなく、議論に読み手も参加することで、問題をより身近なものにする。読み手もまたもう一人のバネリスト、そんな気分で読み進めることができるのです。
民主主義の原理的不可能性を証明することで選択の限界を明らかにした「アロウの不可能性定理」、科学的思考を限界付けた「ハイゼンベルクの不確定性原理」、人間理性そのものの限界を決定づけた「ゲーデルの不完全性定理」。三つの限界と対応する三つの定理。20世紀の大発見は、結局のところわれわれに実在や確実さというもののあやうさを知らしめることになったのです。それは、哲学にとって幸福か不幸か。それはともかくとして、ディぺードに参加することのなんと楽しいことよ!! さあ、みなさんも一緒に議論しましょう。
理性の限界??不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書 (1948))
われわれは、何を、どこまで、どのようにして知ることができるのか。また、すべての問題は、理性によって解決できるのか。もしかすると、理性では超えることができない限界があるのでは……。これまで、哲学の分野で扱われてきた人間と世界の根源に関わるこれらの問題に対して、幅広い視野に立って自由に議論しようというのが本書です。高橋さんは、そこで疑似的ですが、ディぺードという方法を導入しました。選択の限界、科学の限界、知識の限界という三つの限界論について、それぞれの議論に相応しい立場の人物に参加してもらいながら、可能な限り多角的に論じ合う。単に哲学的テーマを読み解くのではなく、議論に読み手も参加することで、問題をより身近なものにする。読み手もまたもう一人のバネリスト、そんな気分で読み進めることができるのです。
民主主義の原理的不可能性を証明することで選択の限界を明らかにした「アロウの不可能性定理」、科学的思考を限界付けた「ハイゼンベルクの不確定性原理」、人間理性そのものの限界を決定づけた「ゲーデルの不完全性定理」。三つの限界と対応する三つの定理。20世紀の大発見は、結局のところわれわれに実在や確実さというもののあやうさを知らしめることになったのです。それは、哲学にとって幸福か不幸か。それはともかくとして、ディぺードに参加することのなんと楽しいことよ!! さあ、みなさんも一緒に議論しましょう。

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