今年3月末に日本体育大学を定年退職された稲垣正浩さんからスポーツ文化・社会科学系紀要『IPHIGENEIA』第8号(2007)を贈呈していただきました。同誌には、昨年11月末に行われたシンポジウム「グローバリゼーションとスポーツ文化」が採録されています。じつは、このシンポジウムにお誘いいただいたのですが、ちょうどフランス取材と重なってしまい、参加できなかったのです。出席者は、稲垣さんの他に、今福龍太さん、西谷修さん。編集後記には、4時間にわたって白熱した討論が展開されたとあります。事実ページを繙くと、『談』no.79の稲垣さんのインタビューでも主題となった「スポーツと暴力」。スポーツにとって根源的なこの問題に対して、相撲、メディア、フーリガン、太極拳、北京オリンピックを俎上に乗せて、大胆かつ深みのある議論が交わされたことがわかります。読みごたえ十分な内容になっています。今回のを含めた同じ顔ぶれによる過去4回のシンポジウムは、オリンピックに合わせて単行本化することが決まったようです。楽しみですね。ところで、稲垣さんは、4月より新たに「21世紀スポーツ文化研究所」を立ち上げました。それに伴い『IPHIGENEIA』を引き継ぐ形で、そのPARTIIを発行していくそうです。『談』としても陰ながら応援していきたいと思っています。
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