『談』の次号特集「〈共に在る〉哲学」の取材で京都へ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科准教授木村大治先生を訪ねる。ごHPのポートレイトの写真では、無精髭姿でいかにも人類学者然としていたが、本人は普通のやや地味な感じの人。しかし、研究室は普通ではない。畳張りなのだ。机のあるところは掘りごたつ式。アフリカから帰ってくると、やはり日本の生活が恋しくなるのかも知れない。
著作に書かれていた内容に沿ってお話を聞く。たとえば、日本人の常識ではありえないような100mも離れた者同士が大声で口げんかをし、相手を特定することなく発話するボンガンドの人々。このザイール・ボンガンドの文化では、150〜200m以上離れてようやく挨拶を交わす対象となる。そうかと思えば、同時に多数の人々が発話したかと思うと、普通なら気まずくなるような長い沈黙が突然起こるようなカメルーンのバカ・ピグミーの文化もある。彼ら/彼女らは、いつとはなしに静かにやってきてずっと見つめ合ったかと思えば、すうっと静かにいなくなる。自己と他者の関係、それをとりもつ会話や行為。こうしたいわゆるコミュニケーションのあり方自体がことほどさように多様なのだ。アフリカの二つの文化を比較しながら、「共在感覚」をキーワードに、木村先生はコミュニケーションのあり方を捉え直す。先生は、そこで「双対図式」というとてもユニークなアイデアを提案する。今回のインタビューは、まさにその「共在感覚」と「双対図式」の関係をご教示いただこうというものだ。たっぷり2時間、非常に有意義な取材となった。詳しくは、3月発行の『談』をお読み下さい。
ところで、木村先生のHPに、ボンガンドの投擲的発話とバカ・ピグミーの発話重複、沈黙の様子を記録した動画ある。↓がそれ。これは必見!!
共在感覚
著作に書かれていた内容に沿ってお話を聞く。たとえば、日本人の常識ではありえないような100mも離れた者同士が大声で口げんかをし、相手を特定することなく発話するボンガンドの人々。このザイール・ボンガンドの文化では、150〜200m以上離れてようやく挨拶を交わす対象となる。そうかと思えば、同時に多数の人々が発話したかと思うと、普通なら気まずくなるような長い沈黙が突然起こるようなカメルーンのバカ・ピグミーの文化もある。彼ら/彼女らは、いつとはなしに静かにやってきてずっと見つめ合ったかと思えば、すうっと静かにいなくなる。自己と他者の関係、それをとりもつ会話や行為。こうしたいわゆるコミュニケーションのあり方自体がことほどさように多様なのだ。アフリカの二つの文化を比較しながら、「共在感覚」をキーワードに、木村先生はコミュニケーションのあり方を捉え直す。先生は、そこで「双対図式」というとてもユニークなアイデアを提案する。今回のインタビューは、まさにその「共在感覚」と「双対図式」の関係をご教示いただこうというものだ。たっぷり2時間、非常に有意義な取材となった。詳しくは、3月発行の『談』をお読み下さい。
ところで、木村先生のHPに、ボンガンドの投擲的発話とバカ・ピグミーの発話重複、沈黙の様子を記録した動画ある。↓がそれ。これは必見!!
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