エンタメの授業に、中学時代の親友で現在独立プロ系のプロデューサーをやっている桑山和之君をゲストスピーカーに呼んだ。「BEAUTY」の撮影を終えて、今編集の最中。ちょうどよいタイミングだった。映画において製作はなにをやるのか。一般人にはわかりにくい映画製作の仕事から話を始めてもらった。予算管理、対外交渉などについて、具体的な事例交えながら話してもらうと興味も湧いてくる。前回の南兵衛さんは、話し始めたら止らない感じでしゃべくりまくったが、桑山君はイントロだけしゃべって、まず聞きたいことを質問というかたちで学生から出してもらうという方法をとった。これがよかった。話す方向性を確認できるし、話題を共有できるからだ。「BEAUTY」の8分間のDVD を映写。エキストラ募集用につくられたものだがこれもよかったと思う。やはり、学生の関心は資金集めや新たなメディアの参入によって生じる権利関係やいわゆるライセンスに関すること。製作資金○千万円を市民の寄付から、また文化庁から○千万の助成金を得たという発言に一同驚く。しかも、数年前に同じ地域で撮影した時も、ほぼ今回と同じ寄付を集めている。映画製作において、同じ地域で同額の寄付を得られたていうことは奇跡に近いことなのだという。信頼こそ財産なのだ。
個人的に面白かったのは映画におけるやばい台本について。それは内容ではなく、ましてやキャストでもない。沢山人が出る、スタッフが沢山いる、役者が沢山出るように書かれている、この三つが「やばい」のだと。なぜなら、それは、非常にリスキーだから。もしも、オールロケで、雨で撮影が中止にでもなってごらんよ、予算がいくらあっても足らない、という。カメラが回らないのにお金だけが出ていく。気象条件にものすごく左右される点では、映画も野外フェスと同じライブ・エンタメなんだ。オープンエアのスポーツイベントのお弁当屋さんと同じ?