立命館大学先端総合学術研究科准教授・天田城介さんを研究室に訪ねる。『TASC monthly』へのご寄稿をお願いしてあったので、その内容についての確認のため。立教大学卒業とあったのでちらっと尋ねると、やはり木下康仁先生のところにおられたという。木下先生には『談』no.59「老いの哲学」でインタビューをさせていただいたが、その記事も読んでおられたらしい。天田先生の研究室には灰皿がどうどうと置いてある。かなりのヘビースモーカーとおっしゃる。同行した新留さんは、研究室でこうして紫煙をくゆらせて打ち合わせができるのは珍しいと、とても喜ぶ。先端研自体がたばこには寛容で、他にもたばこの煙がたゆたう研究室がいくつもあるらしい。学内どころか研究室も全面禁煙などという大学が多い中で、じつに貴重な存在である。こうした事情も含めて先端というのだろうと勝手に納得する。次に甲東園の関西学院へ。社会学部教授阿部潔さんの研究室を訪ねる。『TASC monthly』の鼎談の打ち合わせ。この企画はそもそも阿部先生が編著の『空間管理社会』がきっかけ。あらためて全体の進行役をお願いする。阿部先生は茶髪にピアス、穴あきジーンズというスタイル。現代と常に真正面から向き合うのが社会学であるとすれば、阿部先生こそ「現在ただ今」を生きる真の社会学者だ。学内に防犯カメラが設置されたり、禁煙化されたりということが、なんのまえぶれもなく、気がつくとそうなっているということに阿部先生は憤っておられた。生-権力を内在的に批判することはむつかしい。しかし、あえて抗し続けること。ぼくは阿部先生の現在への向かい方に共感する。これで、鼎談はぜったいに面白くなると確信する。6月の終りが待ち遠しい。
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