『談』でポートレイトを撮影してもらっているフォトグラファーの一人秋山由樹さんの写真展が、新宿のコニカサロンで開催中。「新琉歌?沖縄島」。作者曰く「2000年から制作している沖縄を主題にした連作の三作目。沖縄本島と周辺の離島を旅しながら写した写真。偶然のもの、名もないもの、写さなければうつろい永遠に失われてしまうものを写し留めたい」。これがすごくいいのだ。写体の中にぐっとひっぱられていく自分がそこにいる、という感じかな。写真的な作為がみじんもかんじられない。そのくせ、相当に計算しつくされているようにも思う。天性のものかもしれない。あらためて、彼の写真家としての素質に驚いてしまった。

「新琉歌?沖縄島」