『談』の表紙に使った牛腸茂雄さんの写真に感動して、写真をみてもらえないかと若い女性が作品をもって来社。基本はモノクロームのプリント。全体にアンダー気味で、ややソフトフォーカス。風景、人物(顔は避けられている)、モノ、動物と対象は統一されていない。しかし、最初の数点を見て、このひとは写真がよくわかっているひとだなと直感した。聞くと、写真は基礎を少し学んで程度で、独学で覚えたらしい。スナップのように軽やかなフレーミングで切り取られた対象物、よく見ると厳格にトリミングされている。しかも、大型カメラで撮っているという。個人的にかなり気に入ったので、『談』のADの河合千明さんを紹介した。来年グループ展をやるというので期待しよう。ところで、今回の牛腸さんの初期の作品、けっこう評判。とくに若い読者の何人かから、「表紙いいですね」ということばをもらった。1968年のこんな風景が、もうどこにもないからだろうか。夕方、Yの準備会。ひさしぶりに「はげひげさん」こと篠原菊紀教授と同席。ごく最近、氷川きよしにときめくおばさんファンをつかまえてfNIRStationで脳活動調べておもろかったとはしゃいでおられた。そういう先生の方がよっぽどおもろいよ。これから、また1年、廣中直行先生や下斗米淳先生、山下柚実さんらと定期的なディスカッションが始まる。今から楽しみだ。