夜中に突然目が覚める。夢だと思うが、人が玄関の方に入ってきた気配。そのうち、からだか重くなってきた。と同時に、時間の速度がぐーっと遅くなっていく。すべての時間が遅れる。透明の容器に入ったゲル状の物質を揺らすと、ゆっくり移動する。あんな感じ。そして、時間はさらに速度を落としていく。静止はしないが、その一歩手前。世界の一切のものが時間を失っていくなんてことがあるのか。もしかすると、死ぬってこういう感じなのだろか。学生の時に電車の中吊り広告の文字という文字が意味を失っていく、ということを経験した。意味が剥離されて、記号そのものになる。記号としてか見えなくなる。食べ物から味がなくなって、モノだけを口にしている感覚。味も素っ気もない景色。この前は、身体の脱皮を経験した。蝉のように自分のなかから、自分が殻を破って出てくる感じ。そして、今度は臨死体験。情動が欠如して、にもかかわらず感覚表象だけが残るという事態が、どうも身体のなかでおこり始めているようだ。そろそろか。アブナイなぁ。
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