秋山綾さんとの打ち合せのために、角館についてネットでもう少し調べる。角館のHPがいくつかある。小さい町なので2日あれば御の字だろう。泰山堂のHPもある。毎日新聞の宿泊体験がアップされたページを発見。綾さん来社。泰山堂の女将藤井けい子さんは、超有名人。ファームインは既に先客がいるので、母屋に泊まらせていただき取材をしよう。手づくり観光のアイディアマン堺さんにも取材ができそう。角館をフィールドに長年にわたって調査をされてきた綾さんに、おんぶに抱っこの取材旅行になりそうだ。
銀座椿屋珈琲店でTASC新留さんと待ち合わせ。席に案内されたところで、「佐藤さんですか」と声をかけられた。日本学術振興会特別研究員・眞嶋亜有さんだ。眞嶋さんは、ヘアスタイルを変えたのでHPの写真とちがっています、とおっしゃっていたが確かに雰囲気がちがう。とてもステキな方でした。『TASC monthly』の座談会の打ち合わせ。若い論客3人による「健康のおたく化」のディスカッション。いまから楽しみ。
18時より「代替医療と倫理」研究会にオブザーバーとして参加する。JT・岩室佳明さんに鍼灸師・松田博公さんを紹介される。松田さんは『談』の「ゾーエーの生命論」の対談を素材に前回発表された。それがきっかけで、今回この研究会にお誘いいただいたのだ。
今日はバイオヘルス・リサーチ・リミテッドの池田秀子さんによる「Patient Reported Outcome(PRO)と代替相補医療」の発表。ADL(Activities of Daily Living)、 QOL( Quality of Life)から、さらなる科学的な評価形態としてのPROへ。翻訳すると「患者サイドからの医療効果評価」。FDAがより患者の側にたった医療評価としてPROの導入を図ろうとしているが、それがこれまでのADLやQOLとどう違うのか、そして代替相補医療にとってどんな意味をもつのか。主にFDAの報告書の翻訳と解説を中心に話された。
最初何が何やらわからないままに聞いていたが、新薬開発の治験などに応用が可能で、またその測定方法のもつ意味を検討することによって、医療者と患者のコミュニケーションをさらに活発化できるのではないかと期待されているようだ。それが近代医学の限界を越えていくと期待される代替相補医療にとってプラスに働くのか、働くとするなら、具体的にはどんなことか、というようなことが話された。発表自体は予想したより短くて、後半は東京大学大学院薬学研究科意訳政策学教授・津谷喜一郎さんを中心に、質疑応答交えたディスカッション。鍼灸や漢方医療は、ほんとうに効くのか。代替相補医療は、この根本的な問題をずっと抱えているらしいのだが、その評価基準に、患者サイドにたったPROは本当に役立つのだろうか。どうやら、そのあたりが論点だったようだ。