大阪・リーガグランド・ホテルにて『C&L』の座談会。出席者は、大阪市立大学大学院文学研究科教授/都市研究プラザ・水内俊雄さん、野宿者ネットワーク・生田武志さん、神戸大学発達科学部教授・平山洋介さん。テーマは、「検証! 安全・安心のまちづくり〈セーフティネット編〉……誰のための安全・安心か」。
大阪には、全国の野宿者の半数が生活する。この事実をどう理解するかから始まった。60年代に人工的につくられた日雇い労働者たちのかなりの数が団塊の世代。彼らが野宿者となったことが数字的には大きいという。野宿者は減少傾向にあるような報道がされているが、潜在的な野宿者予備群を視野に入れると減っていない。目に見える野宿者/目に見えない野宿者、という構造が大きな問題となっている。それと生保受給者の関係も大きい。社会保障が後退するなかで、野宿者と生保受給者をどう支援し就労機会をつくり出していくか、それを社会がどう支えていくか、これは喫緊の「都市課題」である。これまで、都市問題を社会政策としての考えていく視点が抜け落ちてた。いまこそ、ソーシャル・ネット、ソーシャル・セキュリティを整備し構築していく時代ではないか。
しかし、現状を見る限り絶望的な状況。ソーシャル・セキュリティからソーシャルが脱落して、単なるセキュリティだけに関心が集まっている。昨今いわれている「安全・安心のまちづくり」は、社会を忘れた、つまり、生存の危機に立たされている人々をはなから対象外とするものであるとすれば、片手落ちの議論だといえる。現在顕在化している野宿者問題は、いまだリハーサルの段階にすぎない。これから本番が始まる。それがどのようなかたちで現れてくるのか、考えるだけでも末恐ろしい。早急な対策が必要で、それこそが「安全・安心のまちづくり」ではないか。というようなことをじっくり3時間議論した。非常に有意義な座談会となった。
大阪には、全国の野宿者の半数が生活する。この事実をどう理解するかから始まった。60年代に人工的につくられた日雇い労働者たちのかなりの数が団塊の世代。彼らが野宿者となったことが数字的には大きいという。野宿者は減少傾向にあるような報道がされているが、潜在的な野宿者予備群を視野に入れると減っていない。目に見える野宿者/目に見えない野宿者、という構造が大きな問題となっている。それと生保受給者の関係も大きい。社会保障が後退するなかで、野宿者と生保受給者をどう支援し就労機会をつくり出していくか、それを社会がどう支えていくか、これは喫緊の「都市課題」である。これまで、都市問題を社会政策としての考えていく視点が抜け落ちてた。いまこそ、ソーシャル・ネット、ソーシャル・セキュリティを整備し構築していく時代ではないか。
しかし、現状を見る限り絶望的な状況。ソーシャル・セキュリティからソーシャルが脱落して、単なるセキュリティだけに関心が集まっている。昨今いわれている「安全・安心のまちづくり」は、社会を忘れた、つまり、生存の危機に立たされている人々をはなから対象外とするものであるとすれば、片手落ちの議論だといえる。現在顕在化している野宿者問題は、いまだリハーサルの段階にすぎない。これから本番が始まる。それがどのようなかたちで現れてくるのか、考えるだけでも末恐ろしい。早急な対策が必要で、それこそが「安全・安心のまちづくり」ではないか。というようなことをじっくり3時間議論した。非常に有意義な座談会となった。
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