夜ドイツ対アルゼンチン戦をTV観戦。この試合前半と後半は、まったく別のチームのような戦いだった。前半は両者とも得点なし。後半アルゼンチンのアジャラが得点。しかし、すぐにドイツはクローゼの得点で追い付く。同点のまま延長戦にもつれ込んだが決着はつかず、結局PK戦に。結果は4対2でドイツが勝利。この試合じつは前半が凄かった。得点こそなかったものの、そんなことはどうでもよくなるような凄い内容。がっぷり四つとはこういう試合を言うのだろう。力と力が完璧に均衡しあっていた。どちらかがちょっとでもミスをしたら最後、勝負は決まる。ほんのちいさなほころびがカタストロフをまねく。ガタリの言う分子的拮抗状態。それが45分間持続したのである。ぼくは、この時始めて「強度」=アンタンシテというものを、視覚的に体験したような気がした。サッカーというのはほんとうにすごいスポーツだ。