クルマでまず北浜アレイへ。この地域に最初に出店したNajaの前で、オーナの女性が土いじりをしていた。店の内部をいくつかみせてもらう。1階が美容院vadoo、その2階がバー黒船屋という変わった構成の店。2階から美容院が見下ろせる。外から見ると2階にこんなスペースがあるなんて想像もできない「umie」。海を見ながらお茶したり酒が飲めるいうのは悪くない。ボサノヴァのライブをやったというレンガ広場。少し離れてN.Y.GALLERY。ここは、香川県出身のアーティスト・川島猛さんの作品を展示販売している。サンポート高松のハーバープロムナードを見学。2万トン級の船も停泊することがてきる。5月に行われる国際青年会議所アジア太平洋地域会議高松大会には、ここでイベントをする予定になっている。
香川県庁舎を見る。丹下健三さん1958年の作品。日本建築の木割を意識したコンクリート梁の表現や軒裏をイメージさせるバルコニーを張り出したエレベーションなど、伝統を踏まえながらコンクリートによる表現の可能性に挑戦した丹下さんの傑作中の傑作。この落ちついた佇まいはなんだろう。なんというか品があるのだ。しかし、権威的というのではない。あくまでも品格。こういう建築今ないなぁ、つくづく思う。1階部分には、香川の作家・猪熊弦一郎さんの壁画。ちゃんと郷土へのリスペクトも忘れていない。斜め前には、大江宏さんの香川県文化会館。大江さんも伝統とモダンの融合を生涯追究し続けた建築家の一人。丹下さんとは気質も作風も異なる。しかし、日本とヨーロッパ近代の相克を目指した二人の作家の作品を同時に見ることができるのはうれしいことである。12時が近くなったのでうどん屋へ。今日は、ディープ編。るみおばあちゃんの店として知られる池上うどん店へ入った。おせじにもきれいといえない店舗。正直にいっちゃえば、ほったて小屋。セルフ方式で、玄関にはいると(住宅の引き戸のあるような)、るみおばあちゃんが笑顔で迎えてくれる。おにいちゃんにうどんの数なん玉か伝えると、となりでもう一人のお兄さんがゆでてさしだすので、椀をもって受ける。ポンプ(シャンプーとかに使うようなあれ)でだしづゆをかける。ふつう1玉に対して1〜2回で押すと書いてある。てんぷらか並んでいるので、好きなものを選ぶ。ぼくはほたるいかの天ぷらにした。好みで、ネギとしょうがをのせていっちょあがり。玉二つに天ぷらでしめて240円! ごっつう安っ!! さてお味は。かなりコシの強いワイルドな麺。天ぷらはうどん用の粉が入っているせいか、ボテッとした感じ。それがまた、野性味溢れる麺とマッチングするのだ。美味かった。丸亀市にある猪熊弦一郎現代美術館へクルマで移動。途中、林幸稔さん設計の「Y-house」を見学。これがなかなかいい建築なのだ。シャープで明快なデザイン。平屋だが、プランも面白い。できれば、中が見たかった。JR丸亀駅の目の前にある。谷口吉郎1991年の作品。猪熊弦一郎の巨大な動物のドローイングがドーンと描かれたファサード。それが、まるでぱっくり開けた口から覗いているような感じ。強烈なデザインである。「ドイツ写真の現在」という企画展が開催されていた。お馴染のベッヒャー夫妻の他に、トーマス・デマンド、ロレッタ・ルックス、リカルダ・ロッガンらの作品を堪能する。もちろん、猪熊弦一郎の作品は常設展示されている。高松市内に戻り、再度丸亀商店街を撮影し、最後にもういっぱいうどんを賞味する。5時すぎでほとんどの店が閉まってしまった中、1軒開いていた。ここのは、山田屋の洗練されたうどんと池上のワイルドなうどんの中間ぐらいの感じ。洗練されたなかにもシンの強さが感じられる麺。マイルドだが風味もあるだし汁。僕はここのが好きかな。そのまま林さんに空港まで送ってもらった。林さんは、おみやげもチョイスしてくれた。高松についていい印象をもって帰ってもらいたいという配慮から。至れり尽くせりの旅だった。林さんに感謝。
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