東京大学大学院情報環・教育研究科教授・佐々木正人さんから「動くあかちゃん事典」(DVD2枚組)を贈呈いただきました。植物図鑑や動物図鑑はありますが、あかちゃん(3才までの乳児)の行為を、その姿、発達の様子、あかちゃんの行為が行われる周囲のものや場所を動画で記録し検索できる図鑑というのはおそらく世界初の試みでしょう。のべ150時間にもおよぶ映像記録から、行為と環境の意味が見てとれる様子を抜き出し、約900のキーワードからアプローチできるというもの。たとえば、「移動」を選択すると179件の動画がヒットします。年齢の若い順に移動の発達が示されます。しかも画期的なのは、キーワードや年齢、あかちゃん名(2人のモデル)などをAND検索すると動画がしぼられて、その選択された動画が自前の映像として「連続再生」できることです。見てみたい行為や場面だけをつなげた発達のドキュメンタリーをつくりだせるというわけです。リリースによれば、「私たちは行為とともに、行為を可能にしている環境の意味(アフォーダンス)にも興味をもって抽出しました。たとえば、移動に段差をかけ合わせると、移動が段差という環境とどのように関係しているのか、移動の発達が段差とどのように関連したのかつぶさに観察できます」。
まだ、一部に配布されただけですが、現在出版を検討中とのこと。この面白さを一部のひとだけのものにしておくのはもったいない。ぜひとも早く市販化してほしいものです。アフォーダンスはわからない、とよく耳にします。活字では伝わりにくい「アフォード」するという意味も、「動く」とよくわかります。この事典がきっかけとなって、アフォーダンスや認知心理学の研究がよりいっそう深まることを期待します。
まだ、一部に配布されただけですが、現在出版を検討中とのこと。この面白さを一部のひとだけのものにしておくのはもったいない。ぜひとも早く市販化してほしいものです。アフォーダンスはわからない、とよく耳にします。活字では伝わりにくい「アフォード」するという意味も、「動く」とよくわかります。この事典がきっかけとなって、アフォーダンスや認知心理学の研究がよりいっそう深まることを期待します。
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