立命館大学大学院先端総合研究科教授・小泉義之さんと東京大学大学院教育学研究科教授・金森修さんの対談。金森さんから話し始める。ものすごい早口。自分は、ビオス派と宣言し、QOLを重視することがなぜ障害者差別になるのかについて疑義を唱え、障害者のQOLをこそ問うべきではないかという。小泉さんは、生きるに値しない生命に価値をみとめようとする現代社会を問題にし、ただの生命といわれることがリミットとして表象されてしまうことを、内在的に批判する視点を模索すると。じつは、これは議論のほんのとば口に過ぎない。何度が話が前後するが、恐ろしく強度のある対談となった。二人とも新優性思想に共感するが、その意味はもちろん単純ではない。「ゾーエー」と「ビオス」をふまえた上で、今日身体と権力に対する最もラディカルな批判としてのそれだ。『談』最新号、乞うご期待!