13時よりTASCにて『談』no.74号以降の編集企画会議。「自由と暴走」、「匿名性と野蛮」、「〈公共性〉と例外状態」の三部作のあとを受けて、前号「いのちのディレンマ」からは、「いのち」を主軸とした新シリーズを展開している。その次の企画を検討する会議だ。生-政治、メディカライゼーション、健康幻想をターゲットに、ゾーエー、生命/時間、他者との共在を切り口にアプローチしていこうと考えている。ゾーエーはこれまで、小泉義之さんと小松美彦さんのインタビューに登場してきた概念だが、編集会議で必ず難解だ、と問題になってきたもの。しかし、あえてそのゾーエーと正面から向かいあってみようと思った。小泉さんにならっていうならば、ゾーエーを排除し包囲し、そのことによって逆にビオスに対して権力性を貫徹する、それこそが現代の生-政治だからである。喫緊の喫煙問題とかえって遠ざかっていないかという質問も出た。もちろん、そんなことはなくむしろ逆だ。いまだに科学的根拠のさだかでない受動喫煙の防止が健康増進法の目玉になり、社会的な関心も異常に高い現状を理解し分析するためには、ゾーエー/ビオスの分析はかえって有効だと答えた。「他者との共在」は、多民族、多文化との共生だけではなく、ヒトを含めた生物全体の共在の可能性を追求することであり、生命/時間は、生きもののありようを時間との関わりから考えようというものだ。いずれにしても、「いのち」を現代の状況を踏まえて俯瞰するためには、この三つは見落とせない視点だと思っている。74号の発行は、6月末を予定しているので、早々にスタートしよう。今年度は、通常号の他にshikohin worldの第3弾を年明けに発行する予定。コーヒー、たばこときて、さて次は…、期待して下さい。
管啓次郎さんから、最新の翻訳書ル・クレジオ著『歌の祭り』を贈呈していただく。また、香山リカさんからも『結婚がこわい』を贈呈していだく。
歌の祭り
結婚がこわい
管啓次郎さんから、最新の翻訳書ル・クレジオ著『歌の祭り』を贈呈していただく。また、香山リカさんからも『結婚がこわい』を贈呈していだく。
歌の祭り
結婚がこわい
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