雑誌『談』編集長によるBlog
|<<
前のページ
...
118
119
120
121
122
次のページ
>>|
2004年08月10日
18:34
カテゴリ
リサーチ
反常識の知の人はだれ
「en」の原稿依頼で稲葉振一郎さんの研究室を訪問。いい機会だったので、『反社会学講座』の著者パオロ・マッツァリーノさんは何者ですか、と尋ねましたが、「なにやら○○さんが調査中でうんぬん…」というはっきりしない答えが返ってきました。誰かご存知の方、教えて下さい。というか、みんなもう知っていて、知らないのは僕だけだったりして?
反社会学講座
2004年08月10日
00:32
カテゴリ
社会
『〈私〉の愛国心』の〈私〉とは
香山リカさんより『〈私〉の愛国心』(ちくま新書)を贈呈していただきました。まだ全部読んでいないのですが、本書は、『ぷちナショナリズム症候群』(中公新書)の続編にあたるようです。現代の若者のナショナリズムへの傾斜を論じた著者は、今や若者だけでなく日本人全体にその傾向がみられることを、「愛国心」というキーワードを手掛かりにその行方を探ろうとしています。あとがきで著者はこう書いています。「(…)自信家の国、それはアメリカであり、〈自信家にならねば〉と躍起になっている国、それは日本である。そして、日本は、その自信家になるための条件として〈愛国心〉が必要、と強く考えているようだ」。その結果、「私」を捨てても「国」として「公」として考えようではないかと言う。しかし、それはまったく逆ではないかと著者は言います。「〈私〉を大切にするあまり、公の意識を失ったことにあるのではなく、それぞれが本当の意味で〈私〉に向き合ってこなかったことにこそ、(問題が)あるのではないか」。つまり、日本人が積み残してきたのは〈私〉についての問題だったと香山さんはいうのです。これはじつは『談』の次の特集で考えてみようと思っていたこととも重なる問題で、大いに参考になりそうです。
<私>の愛国心
2004年08月07日
10:58
カテゴリ
美味しさ
堀口俊英さんに味覚の言葉を尋ねる
移転リニューアルした珈琲工房狛江店で堀口俊英さんとばったり会いました。例の「[食文化]おいしさ研究所」の企画でまたお話を伺うかもしれませんとお話しすると、またまた、珈琲の新しい切り口をべらべらべらとものすごいスピードで話してくれました。堀口さんは、珈琲に関して常にアグレッシッヴに取り組んでおられます。堀口珈琲研究所はここ→
堀口珈琲研究所
2004年08月07日
00:42
カテゴリ
身体
音楽家による身体の思想
九州国際大学経済学部教授・石田秀実さんより『気のコスモロジー 内部観測する身体』岩波書店刊、を贈呈していただく。石田さんは、98年に『談』no.59「老いの哲学」で「壮年期という幻想 成長と老いの途上で生きる身体」というテーマでインタビューをさせていただきました。その後、ある音楽会で石田さんと再会する機会がありました。というのは、石田さんは近藤譲さん佐野清彦さんらと作曲グループW.E.T.を結成し、作曲家としても活動されておられました。音楽会とは、石田さんが東京でなさった個展のこと。アンサンブル・ノマドによる演奏が、普段あまり現代音楽に接する機会の少ない僕に強烈な印象を残し、いまでも忘れられないコンサートの一つです。石田さんはおからだを悪くされていて、めったに東京に出てくることはありません。今回またこんな大きな仕事をなさって、そのバイタリティには、ただただ頭が下がりっぱなし。ゆっくり、きちんと読ませていただきます。
気のコスモロジー―内部観測する身体
コンサートで演奏された作品を収録したCD『神聖な杜の湿り気を運ぶもの 石田秀実作品集』ALMレコード ALCD-60 2001
2004年08月06日
15:17
カテゴリ
都市
自転車ツアー2日目は海側
一日預かってもらった自転車を有楽町の国際ビルからpick up。まずは新橋へ。汐留シオサイトの高層ビルを眺めつつ浜松町へ。電通ビルは確かに海風をシャッタアウトしているようです。山手線の外側は涼しい風が吹いているのに、内側は風がありません。チッタ・イタリアというテーマパークのような都市再開発が進行中の地域を覗いて、浜松町→竹芝桟橋→田町→品川インターシティと走る。品川インターシティは、まちづくり関係者にはすこぶる評判がよろしくない。でも、南北400m幅45mの人工庭に200本以上のカツラの並木が続く「セントラルガーデン」は壮観でした。個人的には汐留よりいい印象。やはり、何事も自分の目と耳で確かめないとダメですね。新幹線、横須賀線、京浜東北、山の手線が縦横無人に交叉する大崎の最南端。歩道橋から品川地区の工事用地帯を見下ろすと、昨日訪れた下町とはまったく違った都市の姿がそこにはありました。五反田、目黒と走り、最終目的地、恵比寿ビールファクトリーに到着したのは16時すぎ。山手線一周39km、高低差35m。いやはや、東京は広い。そしてさまざな生活と暮らしがそこにはありました。陳腐なほどステレオタイプな感想ですが、その陳腐さこそ都市の表情そのもの。ああ、なんて陳腐な感想。
2004年07月28日
15:32
カテゴリ
都市
小林一三のビジネスモデルの次
岐阜大学工学部教授・秋山孝正さんと神戸国際大学教授・土井勉さんの対談を京都グランヴィア・ホテルで開催。テーマは「中間域が〈まち〉を愉しくする」。海道先生のインタビューと同じ「C&L」の企画。お二人とも顔見知りなので、和やかな雰囲気の中で話が進む。岐阜市が路面電車廃止を決定したということがここでも話題になりました。土井さんは阪急電鉄からお役所に入り今年先生に。経歴からもわかるように、なかなかのアイデアマン。次々と話題を出します。秋山さんは、意外に常識的でした。鉄道の需要が落ち込んでいる。小林一三のビジネスモデルでずっときたが、今は、その次のモデルを作り出さなければならない。ITと連動させて、新しい有機的に連動したモビリティのシステムをつくる時代になった。交通計画と土地利用を組み合わせた、新たな都市経営が求められる時代になったというのが結論。小林一三のビジネスモデルの次が求められているというのは、ほんとうにそうかもしれません。
2004年07月27日
00:38
カテゴリ
都市
コンパクトシティの条件
岐阜県可児市にある名城大学へ。都市情報学部・海道清信教授に最近注目されている「コンパクトシティ」について、「マチプル/モビリティ……コンパクトシティの条件」というテーマでインタビューをしました。コンパクトシティは、高密度、機能の複合化、スプロールの解消を目的としますが、あくまでそれは手段。都市の魅力づくりを第一に、それを実現させる手段・方法として使うもの。形態上やコンパクトシティのモデルを無理やり既存の都市に当てはめてつくるものではないという意見です。
続きを読む
2004年07月23日
11:10
カテゴリ
インフォメーション
ネット社会と匿名性
週末、東浩紀さんがBSディベートアワーに出演されます。テーマは「若者たちと語るネット社会」。最新号(8月初旬発行)「匿名性と野蛮」でも一つの論点となっている、ネット社会における匿名性の問題にも踏み込んで議論が交わされるようです。
出演者は他に、永野和夫さん(聖心女子大学教授)、尾木直樹さん(教育評論家)、遠藤薫さん(学習院大学教授)。
BSディベートアワー
2004年07月21日
00:57
カテゴリ
ダイアリー
ゾーエーとビオスは難しい
TASCにて、菊間敏夫さんの後任、染谷守彦理事長にご挨拶。『談』をやられて何年になりますかと言われて、四半世紀になると自分で答えて驚いてしまいました。インタビューをお願いしたある助教授に、学生時代に読んでましたよと言われたりするくらいだもの、長いわけです。染谷さんは、飲み屋でたまたま話を交わした人がTASCを知っていて、なんでご存じですかと聞くと以前TASCで発行している雑誌に出たとおっしゃったそうです。ゲシュタルト心理学の野口薫先生でした。僕がインタビューをまとめたのでよく覚えていますが、確か82年くらいのことだと思います。そのころウェルトハイマーとかコフカとか、僕自身ゲシュタルトに強い興味をもっていたので、確かインタビューをしようともちかけたのも僕だったように思います。
さて、本題の編集会議。editor's noteを下敷きに、今回の対談とインタビューの概略説明。小泉義之さんがしょっぱな話に出したゾーエーとビオスがわかりにくかったという感想。もう少しわかるように解説してと言われ、困ってしまいました。大澤真幸さんの解釈をちゃっかり利用させてもらって、冷や汗かきつつそれでも話しましたが、理解していただけたか自信はありません。小泉さんに触れたところを、before、after合わせて少し書き換えることにしました。酒井隆史さんの結論部分に登場する「迷惑の掛け合い」の奨めはおおいにうけて、これはみんな喜んで読むよと。そんなわけで発行がさらに遅れて、8月の第1週になりそう。今しばらくお待ち下さい。
2004年07月18日
13:43
カテゴリ
ダイアリー
ヘビーユーザーでした
一般書店で始めて販売した時には、西武リブロが全面協力してくれました。最近では、もっぱら青山ブックセンター。こういう雑誌は、なかなか普通の書店ではあつかってもらえません。地方小出版流通センター経由により全国の書店で買えるようにはなっています。が、目立つところに置いてもらおうとすれば、書店さんの協力がなければ絶対に無理。でも、そんなことより、一消費者として青山店を頻繁に利用していた僕は、さて、これからどこに買いに行けばいいのでしょうか。ほかにも、閉店を惜しむ人がたくさんいます。なんとかならんもんでしょうかねぇ。
obaさんの読書日記
食い倒れ日記
|<<
前のページ
...
118
119
120
121
122
次のページ
>>|
最近の記事
『談』no.131特集◉「空と無」(『〈精神的〉東洋』の第2回)が2024年11月1日(金)に全国書店にて発売になります。
『談』no.130 特集◉「トライコトミー……二項対立を超えて」(『〈精神的〉東洋』の第1回)が2024年8月1日(木)に全国書店にて発売になります。
『談』no.129 特集◉「ドロモロジー…自動化の果てに(「自動化する世界」の第3回)が2024年月3日1日(金)に全国書店にて発売になります。
『談』no.128 特集◉「オートマティスム…自動のエチカ(「自動化する世界」の第2回)が11月1日(水)に全国書店にて発売になります。
『談』no.127 特集◉「自動化のジレンマ(「自動化する世界」の第1回)が7月1日(土)に全国書店にて発売になります。
『談』no.126 特集◉「リズムのメディウム(「響き合う世界」の第3回)が3月1日(水)に全国書店にて発売になります。
『談』no.125 特集◉「ゆらぐハーモニー …調性・和声・響き」(「響き合う世界」の第2回)が11月1日(火)に全国書店にて発売になります。
『談』no.124 特集◉「声のポリフォニー…グルーヴ・ラップ・ダイアローグ」(「響き合う世界」の第1回)が7月1日(金)に全国書店にて発売になります。
『談』no.123 特集◉「システムチェンジ……アソシエーション、グローバル・タックス、ジャスティス」が3月1日(火)に全国書店にて発売になります。
『談』no.122 特集◉「社会的投資戦略とニューノーマル2.0」(「ニューノーマル2・0の世界」の第2回)が11月1日(月)に全国書店にて発売になります。
カテゴリー
ダイアリー (274)
インフォメーション (417)
ドキュメント (45)
リサーチ (10)
身体 (157)
社会 (213)
生命 (35)
自然科学 (90)
情報 (33)
都市 (196)
アート (118)
デザイン (24)
思想 (147)
その他 (38)
たばこ (108)
美味しさ (52)
music (47)
エンタテインメント (14)
健康問題 (3)
Monthly article
月を選択
2024年10月
2024年08月
2024年02月
2023年10月
2023年06月
2023年02月
2022年10月
2022年06月
2022年02月
2021年10月
2021年09月
2021年08月
2021年07月
2021年06月
2021年02月
2020年12月
2020年09月
2020年08月
2020年07月
2020年06月
2020年05月
2020年04月
2020年03月
2020年02月
2020年01月
2019年12月
2019年11月
2019年10月
2019年09月
2019年08月
2019年07月
2019年06月
2019年05月
2019年04月
2019年03月
2019年02月
2019年01月
2018年12月
2018年11月
2018年10月
2018年09月
2018年08月
2018年07月
2018年06月
2018年05月
2018年04月
2018年03月
2018年02月
2018年01月
2017年12月
2017年11月
2017年10月
2017年09月
2017年08月
2017年07月
2017年06月
2017年05月
2017年04月
2017年03月
2017年02月
2017年01月
2016年12月
2016年11月
2016年10月
2016年09月
2016年08月
2016年07月
2016年06月
2016年05月
2016年04月
2016年03月
2016年02月
2016年01月
2015年12月
2015年11月
2015年10月
2015年09月
2015年08月
2015年07月
2015年06月
2015年05月
2015年04月
2015年03月
2015年02月
2015年01月
2014年12月
2014年11月
2014年10月
2014年09月
2014年08月
2014年07月
2014年06月
2014年05月
2014年04月
2014年03月
2014年02月
2014年01月
2013年12月
2013年11月
2013年10月
2013年09月
2013年08月
2013年07月
2013年06月
2013年05月
2013年04月
2013年03月
2013年02月
2013年01月
2012年12月
2012年11月
2012年10月
2012年09月
2012年08月
2012年07月
2012年06月
2012年05月
2012年04月
2012年03月
2012年02月
2012年01月
2011年12月
2011年11月
2011年08月
2011年07月
2011年06月
2011年05月
2011年04月
2011年03月
2010年12月
2010年11月
2010年10月
2010年09月
2010年08月
2010年06月
2010年04月
2010年03月
2009年12月
2009年11月
2009年10月
2009年09月
2009年07月
2009年06月
2009年05月
2009年04月
2009年03月
2009年02月
2009年01月
2008年12月
2008年11月
2008年10月
2008年09月
2008年08月
2008年07月
2008年06月
2008年05月
2008年04月
2008年03月
2008年02月
2008年01月
2007年12月
2007年11月
2007年10月
2007年09月
2007年08月
2007年07月
2007年06月
2007年05月
2007年04月
2007年03月
2007年02月
2007年01月
2006年12月
2006年11月
2006年10月
2006年09月
2006年08月
2006年07月
2006年06月
2006年05月
2006年04月
2006年03月
2006年02月
2006年01月
2005年12月
2005年11月
2005年10月
2005年09月
2005年08月
2005年07月
2005年06月
2005年05月
2005年04月
2005年03月
2005年02月
2005年01月
2004年12月
2004年11月
2004年10月
2004年09月
2004年08月
2004年07月
2004年06月
2004年05月
2003年06月
訪問者数
今日:
昨日:
累計:
Tweet
●
『談』とは
●最新号
No.131
空と無
●バックナンバー
No.93以前のバックナンバーにつきましては、アルシーヴ社(03- 5779-8356)に問い合わせください。
No.130
トライコトミー……二項対立を超えて
No.129
ドロモロジー…自動化の果てに
No.128
オートマティズム…自動のエチカ
No.127
自動化のジレンマ
●→No.62
No.126 リズムのメディウム
No.125 ゆらぐハーモニー…調性・和声・響き
No.124 声のポリフォニー…グルーヴ・ラップ・ダイアローグ
No.123 システムチェンジ……アソシエーション、グローバル・タックス、ジャスティス
No.122 社会的投資戦略とニューノーマル2.0
No.121 複合危機とポスト資本主義
No.120 無償の贈与……人間主義からの脱却
No.119 人新世と未来の自然学
No.118 成熟の年齢
No.117 因果論の戯れ
No.116 ゼロ度の隔たり……ガラス・イメージ論
No.115 新虚実皮膜論…アウラの消滅/再生
No.114 感情身体論
No.113 感情生成…生の始まり
No.112 感情強要社会
No.111 意志と意志の外にあるもの…中動態・ナッジ・錯覚
No.110 幸福の空間戦略…地域再生〈新〉論
No.109 〈ポスト真実〉時代のメディア・知性・歴史
No.108 おいしいってなに?……ひとは食をどう表現してきたか
No.107 老い衰えゆくからだ……話す・動くから考える
No.106 人と動物……動物は動物なのか
No.105 科学を科学する…領域を超えて
No.104 恐怖の報酬…「怖いもの見たさ」の謎
No.103 メディア化するコミュニケーション
No.102 レジリエンス・・・都市への視線
No.101 母子の生態系
No.100 人間、もう一度見つけだす。
No.99 社会脳、脳科学の人間学的転回
No.98 誰のための公共性?
No.97 <快>のモダリティ
No.96 痛みの声を聴く
No.95 魂の承継
No.94 縮退の方途
No.93 他者の他者としての〈自分〉……アンドロイド、人工ボディ、ワキ
No.92 養[老病]生論
No.91 理性の限界…今、科学を問うこと
No.90 辻井喬と戦後日本の文化創造セゾン文化は何を残したか
No.89 ゲニウス・ロキと空間論的転回
No.88 リアルはどこで生まれるか
No.87 偶有性・・・アルスの起源
No.86 エンボディメント・・・人間=機械=動物の身体
No.85 生存の条件
No.84 真逆のセキュリティ!?
No.83 パターナリズムと公共性
No.82 おとはどこにあるのか---聴くではなく、奏するでもなく
No.81 (共に在る〉哲学
No.80 無意味の意味/非-知の知
No.79 〈祝祭〉する身体---陶酔と暴力のはざまで
No.78 「遊び/愉しみ」のコミュニケーション
No.77 いのちを記録する
No.76 情動回路
No.75 バイオ・パワー
No.74 ゾーエーの生命論
No.73 「いのち」のディレンマ
No.72 「公共性」と例外状態
No.71 匿名性と野蛮
No.70 自由と暴走
No.69 神を演じる科学
No.68 こころとからだのエコロジー
No.67 リスクのパラダイム
No.66 快楽と生命
No.65 <触>の臨床
No.64 「視覚論」再考
No.63 移動の記述法
No.62 パフォーマティヴィティの言語へ
●別冊
Shikohin world 酒
Shikohin world たばこ
Shikohin world コーヒー
●
『談』アーカイブス