ダイアリー

『談』最新号をHPにアップしました!!

『談』最新号 特集「養[老病]生論」のアブストラクトとeditor's noteを「最新号」にアップしました。
右のメニューバーの最新号をクリックしてください。

システム障害?!

tascの担当者から「談のHPが、へんななってますよ」と。慌ててログインすると、あらまぁ、大変。すぐに原因究明と復旧に動くが、いまだ解決できていません。みなさま、申しわけございません。今しばらくお待ちください。

『談』最新号をHPにアップしました!!

『談』最新号 特集「理性の限界……今、科学を問うこと」のアブストラクトとeditor's noteを「最新号」にアップしました。

HP&ブログをリニューアルしました!

HP&ブログをリニューアルしました。
『談』本誌のコンテンツが見づらいというご意見におこたえしまして、
右サイドバーに『談』最新号およびバックナンバーを独立させました。
また、no.62号までのバックナンバーについても
内容とエディターズノートをお読みいただけるように
スクロールボックスをつけました。
 

twitter始めました!!

『談』編集長としてtwitter始めました。
    ↓
http://twitter.com/#!/mirouuru

お詫びと訂正

昨日発行しました『談』最新号のeditor's note before内の入不二基義先生の紹介で、記載の間違いがありました。入不二基義先生の肩書き青山大学文学部哲学科は青山学院大学教育人間科学部心理学科の誤りでした。お詫びし、訂正いたします。

チラシの誤植

販売店用チラシに誤植発見!!

入不二基義先生の肩書き、正しくは青山学院大学教育人間科学部心理学科です。

入不二先生、大変失礼いたしました。

 

過去への旅路

更新するのを2ヶ月ちかくサボっていました。忙し過ぎてというわけではなく、更新しようと思う時にかぎって、面白いTVや楽しいライブがあるから。ブログよりもそっちの方へ行ってしまったわけです。誘惑にめっぽう弱い僕。で、本日より過去へと溯りながら、逆更新していくことにします。

泣かせる話しをつくるのって大変でしょう。

「99のなみだ」をやる。これは、クライアントが開発したゲームソフトで泣ける「ショートストーリー」が99つまっているもの。ぜったい泣けない、泣けるわけがないと思ってはじめてみたが、やっぱり泣けなかった。これは正確な年齢と男性と登録したからいけないんじゃないかと思い、20代真ん中の独身OLで登録し直してみた。しかし、やはり泣けない。しかも、この設定で贈られてきた物語は、アラフィフには子供だましという印象。これで泣いちゃうなら、苦労はいらない、と思いました。1日1篇にしてほしいというので、明日から毎夜開いてみるつもりだが、おそらくこれからも泣けないだろう。

誌上キャスティングの巻

TASCで企画会議。『TASC monthly』掲載用の公開対談と講演会、その他フォーラム、サロン、随想のそれぞれの執筆者を10人ほど提案。誌上キャスティングの巻。

カツマーとカヤマー

カツマーとカヤマーという二種類の人種がいるらしい。さっそく「AERA」を買ってみる。なんか議論がかみあってないし、香山リカさんもっとケンカすればいいのに。大人の議論すぎて面白くなかった。僕はやはり、カヤマーかな。

二子玉川にタワーマンションは似合いません。

自転車で野川を下る。二子玉川が大変貌を遂げていた。タワーマンションが林立しているのだ。血税を700億投じてやる意味があるのか、という建設反対の幟がいくつもはためくなか、建設は急ピッチで進行中。ぼくは、やっぱり超高層はイヤだ。第一、ニコタマに高層は似合いませんもの。再開発をするのなら、低層のメゾネットタイプの集合住宅とかの方が、ずっと似合っていると思うのになぁ。古い建物の好きなぼくは、口直しに静嘉堂を見て帰ることにした。

げに恐ろしきはファンという人種。

R大の授業。東方神起のファンである叔母様たちは、タッチをするという目的のために、同じCDを80枚も買ってしまうというおそろしい話しを聞く。1枚につき1回できるからだが、そんなファンが五万といるので、じつは物理的にムリというおちがつく。

羽後町の旅、二日目。

今日は朝一で、まず「鈴木家住宅」を見学する。母屋は江戸時代後半に建てられたされる茅葺き屋根。重文に指定されている。現在も一部を住まいとして使用している例は全国でもここだけらしい。赤子を抱きながら、若いお嫁さんが部屋を案内してくれた。この地域は、茅葺きの民家が100棟ほど現存しているといっていた。家をぐるっと波板のようなものでつつんでいるのは積雪対策のため。連休の前後にはずすらしい。肝心の茅葺きはまだ葺き直したばかりで、今度は、私が60歳になる30年後ですと。隣接している蔵も拝見する。床に漆が塗ってあるのでぴかぴかしている。なんと贅沢な! 再びタクシー。途中でおそらく白井晟一が設計したのではないかと思しき建物を発見する。ミケーネ書店に立ち寄って「櫻山」へ。少し早いがランチをいただく。昔迎賓館として使用されていたという民家をリノベーションしたカフェ&レストラン。目の前には千坪の庭園が拡がる。「樹齢数百年を経たケヤキの巨木のほか、山のように咲き乱れる桜の木々が立ち並びます」と案内にあるように、なるほどステキな庭だ。肝心の桜は、八部咲き。おそらく今週末が見ごろだと思う。庭園から河川の土手を散策。やはり桜が美しい。なんとのどかな風景。大嫌いな言葉「癒し」が脳裏をよぎってしまったのは不覚中の不覚。それはともかく、池内紀さんのように、「山あいのちいさな村を旅してみたい」と思ったのでありました。

羽後町へ取材旅行、さてその目的はというと…。

秋田県西馬内・羽後町へ取材旅行。大曲から奥羽線に乗り継いで湯沢下車。さらにクルマで30分、やっと目的地に着いた。なぜにそんな小さな町に? じつは、今、羽後町は「萌えおこし」でちょっとは知られた町なのだ。そう、美少女イラストの西又葵さんがお米のパッケージを描いたというので、オタクたちは大盛り上がり。JAうごの「あきたこまち」、このイラストのおかげで、一年分の出荷量をわずか一月で売り切ってしまった。その後、西又さんのイラストを使用した「レトルトカレー」やこまち野「うご野いちごちゃん」、菅原酒店「花嫁道中」が商品化されると、いよいよヒートアップ。あっというまに、オタクたちのいわゆる聖地(らき☆すたの聖地鷺宮神社とはもちろん違う意味で)になってしまったのである。で、それを確認すべくやってきたというわけ。詳細は、『city&life』のno.92号「かわいいまちづくり」を読んでいただくとして、この取材で新たな発見があったことを記しておこう。じつは、あの巨匠白井晟一さんの設計した建物が羽後町周辺にいくつか現存しているというのだ。飯倉町交差点に建つノアビルや渋谷の松濤美術館、静岡の芹沢?介美術館の設計でしられる白井晟一さんは、秋田の湯沢町に何年か住んでいたということもあって、湯沢市の秋ノ宮村役場、雄勝町役場、羽後病院、稲住温泉浮雲(離れの別室)、他に住宅をいくつか手がけている。白井晟一さんはドイツ留学時代にカール・ヤスパースに師事していたことに興味をもって、一時期調べていたのだが、羽後町の仕事のことはまったく知らなかった(というか忘れていた)。事前に知っていれば、取材日程を伸ばしてでも見て回ったのに。残念だ。

ついに「トーキョー・リング」の「ワルキューレ」を観ました!!

楽劇「ニーベルングの指環」第1日「ワルキューレ」を鑑賞。ひさびさに、オペラを堪能した。通称「トーキョー・リング」は、今回で2度目。2001年から毎年1作品を上演して話題を呼んだ初演から4年をたたずに再演が実現、日本にはそれだけワグネリアンが多いということか。
100年目(1976年)にして大胆な演出が注目されたバイロイト音楽祭。たまたまラジオでそのことを知って、当時前衛ものしか興味のなかった僕が、唯一ピピーンと反応したのがワグナーの歌劇だった。それから30年、バイロイト詣はいまだ果たせずにいるけれど、こうしてとにもかくにも、その1作をこの目と耳で(というか全身で)体験できたことは大変嬉しい。
今回の「トーキョー・リング」の演出は、キース・ウォーナー。76年を転機とする演出主導のチクルス(4作セットの上演)をさらに大胆に解釈してみせた。まず、物語から歴史というものを引き剥がす。登場人物たちは、時間/空間から放り出されて、いわば宙吊り状態におかれることになる。出自は十分に主張されつつも、実体感の乏しい存在。存在の有限性と無限性が、常に極端な形で表れてくるのである。たとえば、もののスケールの崩壊。たとえば、現在と過去・未来の時間性の混乱。たとえば、映写機、ストレッチャー、剣道のお面などの道具の使用…。意味の剥奪と過剰な付与。その結果、舞台そのものが重層的なものになるのだ。歓喜と悲哀という情動の崩壊と再生が「指環」のモチーフだとすれば、ミクロ/マクロ、男性原理/女性原理の意図的な変換と混同によって、むしろ曖昧になる。その曖昧な様態、その継続こそ、じつはウォーナーが今回の「指環」に込めた解釈ではなかったかと思う。
「ワルキューレ」の第1幕、舞台中央にドーンと据えられた巨大なテーブルと椅子。ジークリンデ、ジークムント、フンディングの3人は、この館の中ではまるで小人のようであったし、物語が進行するなかで、時折、天上から床から大きな矢印のオブジェが飛び出してくるが、それは、心理状態を方向づけるシーニュだともいえる。最後、ジークムントがトネリコの幹から霊剣ノートゥングを引き抜く場面は、恍惚と不安が入り交じり、これからの道程が、決して幸福なものとならないことを暗示させる。
第2幕には、白い大きな開口部をもつ光の空間が背景として大胆に設置されている。それは、いわば人間心理を映し出す巨大なスクリーンだろう。ブリュンヒルデ=ワルキューレとヴォータン(父・主神)との感情の変容。それは、忌まわしき死の到来を示す。
第3幕に登場する病院、馬に乗る女性、すベてを焼き放つ火。精神分析ではありふれたイコンであるけれども、それをあえて物語のシンボルに据えてみせるところが、大胆というか、あざといというか…。愛による救済は果たして成し遂げられたのか。感情こそじつは情動に支配される機械状無意識にすぎない。ヴォータンの希望は、あらかじめ挫折させられるものとして提示されるのである。曖昧な二つの様態。それは、歌を伴うものだからこそ可能になるのだ。祝祭でなければならない意味がここにある。
いずれにしても、ウォーナーの「トーキョー・リング」は、ワグナーの祝祭(歌劇)の魅力を、初心者にも十分に伝えられたことは確かだ。だって、来年の2月3月に予定されている「指環」の後半「ジークフリート」と「神々の黄昏」を、すでに絶対に見るぞ、というモードになっている自分がここにいるのだから。

「トーキョー・リング」の今後のスケジュール

原稿執筆、チェック、修正、印刷まで120時間で完了。

土日に『cyty&life』の最後の原稿をつくって、月曜日朝一に入稿と同時に著者チェックに出す。夕方に戻ってきたので、転記して夜デザイナーへ。すると翌日には修正。その日のうちにそれを戻して水曜日には印刷所へ入稿。そして、本日出稿。なんと執筆から5日で印刷物になるというハイスピード。ほんとうにこんなんでいいのか。ウェブ編集より早いぞ。

仕事始めは、校正ゲラのチェックから。

今年最初の『談』の仕事は、年末にみなさんに送っておいた校正ゲラのチェック。といっても、年明けすぐに送ってくれたのは、お一人だけでした。そもそも原稿をあげたのが遅かったといわれればそれまでですが、それにしても、みなさんもう少し迅速に対応していただけると嬉しいんですが。こんなのんびりした調子でやっていると、発行はいつになることやら。来週から、次号のインタビューが始まるというのにね。

昭和歌謡の巨星がまたひとつ消えた。

『TASC monthly』新年度1月号からの新連載「歌は世につれ、たばこは歌につれ」の原稿がtascに届いた。執筆は、音楽プロデューサーで評論家である長田暁二さん。遠藤実さん突然の逝去。じつは、長田さんは、葬儀委員長。忙殺されたなかで、 締め切りは守っていただきありがとうございました。それにしても、また昭和歌謡の巨星が消えた。合掌。

原稿をどの段階で書き始めるか。

原稿の執筆に入る前に、もう一度いくつかの一般向けのテキストと二つの論文に目を通す。ところが、もう一つの方は、まだ読んでいなくて、いざ読み始めると、ざっくりある。しかも、繰り返しが多いわりに、飛ばして読めない仕立てになっている。昼食と夕食を挟んで、やっと読み終えたが、はたして原稿に役立てることができるのか。疑問。時間をムダにしてしまったわけではないだろうと、自分を励ます。←これを読んでなんのこっちゃ、と思われる人も多いかと思いますが、原稿をどの段階で書き始めるかというのは、じつは最大の問題といってもいいことだといいたいわけです。論文でもインタビュー原稿でも同じだ思いますが、とくに資料ものの場合、ほとんど毎回この問題に直面します。

人間50歳過ぎると、また高校生にもどっていくようだ。

じつに、30うん年ぶりで、高校の友人たちに会う。なんか、昔とおんなじ感じになっている。というか、みんな、結婚して子供も成人(孫がいるなんて人も)。手がかからなくなると、知らず知らずのうちに若い時の自分に戻ってしまうのかもしれない。エーさんやシーさんをみていると、女の子にその傾向が特に強いように思われる。端的に気取りが抜けて、子供っぽさが出てしまうから?  あと、妙におばさんくさくなるということもある。人が話しているのに、まるで聞かずに話し出す。お互いに好き勝手なことを話していて、かみ合っていない、でも、それでいいみたいな。関西人化するってことか?  おそらく、大人としての配慮や分別がなくっていくのだと思う。もちろんそれでぜんぜんいいんだけれど、面白いなぁ。あのツッパリのヤーくんがフツーのおっさんになり、アンパン小僧(なんのことかわかります?)でクスリやってて酒とモクの日々を送っていたイー君は、たばこ以外は一切絶って、聖人君子のような人になってしまった。今では司法書士。法の下の番人(ちょっと違う?)である。世の中わからないものです。とはいえ、僕的にうれしかったのは、かなりの人たちが、まだ喫煙現役組ということ。たばこを吸い続けている人の方が、ずっと愉しくにこやかに生きているみたいだ。

「同意」はパターナリズムの根拠となり得るか。

上田で下車しタクシーで長野大学へ。福祉学部福祉学科講師の樋澤吉彦先生のインタビュー。樋澤先生は、社会福祉がご専門で精神障害者の支援を中心に仕事をしておられたが、クライアントの自己決定をどう考えるかということから、パターナリズムの問題に関わるようになった。Web上に公開されている論文で、とくに「同意」は介入の根拠足り得るかという問題意識から、パターナリズムの正当化について検討されているのを知って、『談』でぜひその議論を紹介していただこうと思ったのである。
樋澤先生は、従来のパターナリズム論を整理、分類したうえで、「消極的」、「弱い」、「受動的」、さらには、「身体的・物質的」、「形式的」側面に定位し、ソーシャルワークにおいて、パターナリズムは決して否定されるものではなく、むしろ本来の意味でのクライエントの「自己決定」を支えるために必要不可欠原理ではないかと指摘する。「自己決定」を本来的で実践的なものに再構築するものとしてパターナリズムに注目する。キーワードは徹底的な「対話」。そこで、「対話」を土台とした関係構築におけるパターナリズムの可能性を探ってもらった。
樋澤先生は、「自己決定」とパターナリズムの問題に、真摯に向かい合っておられたのが大変印象的だった。パターナリズムとは単なる概念であって価値をもったものではない。自己決定とパターナリズムは相互的関係があり、パターナリズム自体が介入の根拠となった場合でも常に条件付きである。この相互的関係、言い換えれば循環的にならざるを得ない関係を所与のものとして捉えた時に、初めて自己決定/自律という問題領域を共有することができるのである。
詳しくは、『談』の次号のインタビュー記事をお読みいただくとして、パターナリズムをもう一度その原義に立ち返って考え直してみることの重要さを再認識させられたインタビューとなったことお伝えしておこう。

一山越えると、そこにはまた一つ高い山が……

対談原稿をようやく書き上げてチェックに回す。結局、なんだかんだで今月は100枚書いた。まぁ、自慢するような枚数ではないけれど、仕事の遅い僕にとっては、なかなかきついものではありました。とはいえ、当面あと1本50枚というのがあるんで、もうひとふんばりしなくっちゃ。

セレブ気分もつかの間、いきなりビンボー編集者に。

昨日の対談の会場は大阪ウェスティングホテルのエグゼグクティヴ・スウィート。そのまま、僕はここに宿泊。朝食は、エグゼグクティヴ・ラウンジだし、にわかセレブは楽しい。しかし、すぐにビンボー暇なしの編集者モードに。12時のチェックアウトまで原稿書き。何処にも寄らず、新幹線に乗って、車中で再び原稿書きの続き。帰宅後、食事もそこそこに原稿書きを継続。ホテル、車中、自宅とパソコンと向き合ったまま、一日が終わってしまった。

本当のパラダイムシフトが始まったと経済学者は指摘するが…

グローバル経済は、サプライムローンの破綻と原油高が金融不安を引き起し、世界をますます渾沌へと導こうとしているが、逆に空前の大景気に湧いている地域もある。鉄鉱石市場の沸騰で未曾有の富をあげているオーストラリア。長い間価格決定権をにぎっていた日本が、建設好況に沸く中国にそれを譲りわたしたことで、鉄鉱石の価格は一挙に3倍に高騰した。オーストラリアは長い不況から立ち直りいまやバブルを謳歌しようとしている。今、国民の4人に一人が、プレジャーボートの所有者だという。グローバル経済は、世界経済の構図を塗り変えようとしている。ある経済学者は、科学革命以来のパラダイムシフトが起こっていると指摘する。次のロンドン・オリンビック、次の次のオリンピック(ぜひリオデジャネイロでやってほしい)が開催される頃には、世界はまったく異なった姿を見せているかもしれない。

「地方小出版流通センター扱い」の『談』で注文できます

よく『談』を読みたくて書店へ行ったが、置いてないとか売ってないとか、そもそも「『談』なんて雑誌知りませんよ」と言われたという話を聞きます。左のナビゲーションバーの下の方にある「『談』取り扱い店」には、常備もしくは注文できる書店名をリストアップしてあります。重複しますが、ブログ投稿欄にも同じリストをアップしておきましょう。
なお、お近くに取扱い店がない場合は、「地方小出版流通センター扱い」の『談』と言っていただければ、注文できます。
『談』取扱い店
●関東・中部・東海・東北・北海道■ 池袋/旭屋池袋書店、ジュンク堂書店池袋店/リブロ池袋店■新宿/紀伊国屋新宿店、模索舎、ジュンク堂書店新宿店■ 渋谷/放文堂、パルコブックセンター渋谷店、ブックファースト渋谷店■本郷/文泉堂、神保町三省堂、信山社■ 神田/阪急ブックファースト神田駅前店■東京駅/八重洲ブックセンター■南青山/リブロ青山店 赤坂、文鳥堂赤坂店■三田/慶応大学生協■大森/リブロ大森店■吉祥寺/パルコブックセンター吉祥寺店■三軒茶屋/リブロ三軒茶屋店■杉並/書原DX、信愛書店、高円寺文庫センター■千駄木/往来堂書店■京橋/ブックス京橋店■田無/リブロ田無店■町田/リブロ町田店■立川/オリオンノルテ■錦糸町/リブロ錦糸町店■津田沼/丸善津田沼店■大宮/ジュンク堂書店大宮店■与野/ブックデポショラク■横浜都筑区/リブロ港北店/阪急ブックファーストモザイクモール港北店■青葉台/ブックファースト青葉台店■東戸塚/リブロ東戸塚店■川崎/有隣堂BE店■小田原/リブロ小田原店■沼津/マルサン書店■長野/平安堂書店■郡山/八重洲ブックセンター郡山うすい店■名古屋/パルコブックセンター名古屋店、ちくさ正文堂、ウニタ書店、栄ブックセラーズ、文進堂、白樺書房西店■岐阜/カルコス各務原店■大垣/方円堂書店■豊橋/精文館■金沢/駸々堂金沢店、喜久屋書店金沢店■新潟/パルコ新潟店■水戸/リブロ水戸店■前橋/文真堂新前橋店■宇都宮/リブロ宇都宮店■群馬太田/ブックマンズアカデミー太田店■仙台/ジュンク堂書店仙台店、八文字書店、東北大学文系書籍部■函館/リブロ函館店
●関西・中国・四国・九州■北区/ジュンク堂書店大阪本店、丸善書店■梅田/ブックファースト梅田店■阿倍野/ユーゴー書店■難波/ジュンク堂書店難波店■八尾/リブロ八尾店■堺/リブロ上野芝店■吹田/リブロ江坂店■天王寺/富士原文信堂■西ノ宮/アシーネ甲子園店、リブロ甲子園店、関西学院大学生協■加古川/紀伊国屋加古川店■京都/ジュンク堂書店京都店、大垣書店本店、丸善京都河原町店■神戸/ジュンク堂書店三宮店、ジュンク堂書店三宮駅前店、海文堂■広島/ジュンク堂書店広島店■高知/明文堂■高松/宮脇カルチャースペース■福山/啓文社ポートプラザ店■福岡/リブロ福岡店、丸善福ビル店■小倉/小倉ブックセンター、ナガリ書店■久留米/リブロ久留米店■鹿児島/ジュンク堂鹿児島店

続いて2本目の原稿にとりかかる。

渡和由先生のインタビュー原稿にとりかかる。「吉祥寺スタイル」をもう一度読み直す。『city&life』の吉祥寺特集も読み直す。原稿を書き始めるが、なかなか進まない。昼食を食べて、再び始める。なんとか、方向が見えてきたが、今日はここまで。

これからしばらく原稿書きシーズンに突入だ

旅先で、渡辺靖先生のインタビュー原稿を書き上げる。思いのほか時間をくってしまった。オバマがまだヒラリーとつばぜり合いをしている時にインタビューをして、今や、マケインと争っている。どっちに政治が動く? なんてことを気にしていたら8月になってしまって、書き始めたら始めたで、些細な言い回しが気になりだし、とたんに減速。で、やっと仕上げて、さぁチェックという今、すでに入稿直前。どうもこういうことが多すぎます、猛省。でも、先生はすぐにチェックをしてくれて、無事入稿完了。先生に感謝!!

声を聴く、音を読む、スペシャル・イシュー明日発売!!

 特集、全て対談によるスペシャル・イシュー

『談』no.82 特集おとはどこにあるのか……聴くではなく、奏するでもなく

8月13日に発行になります。一部書店では、8月14日店頭発売。

110ベージ 800円(+税)

小沼純一×渋谷慶一郎  〈対談〉「聴いたことのない音楽」の方へ

柏野牧夫×池谷裕二 〈対談〉理性を導く音の快楽

粉川哲夫×廣瀬純 〈対談〉無数の眼//舌あるいは闘争の劇場としての…

表紙 勝本みつる

ポートレイト  石川直樹

 Gallery 新井卓

天草、三角西港は、編集部イチ押しの観光スポットだ。

昨日、今日と天草へ取材旅行。「city&life」誌の「都市を拓いた人々」で天草五橋建設に尽力した森慈秀さんを取り上げるため。執筆は斎藤夕子さん、僕はカメラマンとして同行した。というか、この連載記事は、編集部で作成しているため、編集部員が行くことになっているのだ。富岡城趾からサンセットラインを走り、妙見浦、十三仏、五足の靴、そして大江天主堂、ルルドのマリアを見て、崎津天主堂へ、一通り観光スポットを巡る。意外な収穫は、三角西港の整備事業。オランダ人技師ムルドルが設計に関わった港で、明治20年に完成。一時は天草の要衝だったが、後に衰退、港としての機能を終えていたが、その場所にあった建物の他に明治期に建設された近代建築を移築して、レトロな雰囲気をもつ観光スポットに再生した。石造り岸壁、土蔵造の建物、木造の建築物が建ち並び、さながら小振りな明治村といった感じ。欲をいえば、カフェやショップだけでなく、ライブハウスやクルージングが楽しめる施設もほしい。旅行ガイドブックには、まだあまり紹介されていない場所だが、もっと力を入れて開発すれば、きっといい観光施設になると思う。もしも、そっち方面に行かれる予定のあるひとは、ぜひ訪ねてほしい編集部イチ押しの場所です。

東京のど真ん中で野宿を愉しむお嬢さん

ライターの大城君と、町田で『野宿野郎』の編集長(仮)かとうちあきさんにインタビュー。『野宿野郎』ってなに? 仮ってなに? って思うでしょ。『野宿野郎』とは、雑誌名で、公園や河川敷や路上で野宿を愉しむひと向けの専門誌、というか、野宿ファンの雑誌です。とにかく野宿が大好きで、高校生の時から、寝袋片手にどこでも野宿してしまうかとうさんが勝手に始めたミニコミです。野郎なんていうから、無粋な大男を想像していたら、とてもかわいらしいお嬢さんでした。なぜ仮か、これは名刺にそう書いてあったからで、理由はわかりません。

三浦しおんさんが来店されたことを大々的に宣伝するレトロな喫茶店、「珈琲の殿堂プリンス」に入りました。さて、かとうさん、とても面白い方でした。今、同人誌というとデザインもあかぬけていて、シャレている。レイアウトソフトをつかって、プロ並のクオリティのものがほとんど。そんなミニコミ界にあって『野宿野郎』は、お世辞にもきれいといえない、ワイルド系、手書き重視の、一昔前のミニコミ然とした雑誌です(もっとも、そのザラッとした手触りがたまらなくいいんですが)。

聞くと、わざわざ手貼りで版下つくって入稿しているのだそうです。かえってお金もかかるし、重版はできないし、なんでこんなふうにやんなきゃなんないんでしょうか、だって(笑)。いちいちこんな調子で、自分のやっていることを、上から目線で、おかしがっているところが面白い。そもそも大学で「頭脳パン」のサークルをつくったというところから、踏み外しています。

とにかく、野宿が好きなのです。今では、ちょっと屋根の下にいるのが長くなると、外で寝たくなるとか。居酒屋で飲んでいても、横になれないからといって外に飛び出して、野宿モードで飲みなおすというのですから。都内の野宿ベストスポットは? と 訊ねると、代々木公園だそうです。野宿野郎のほかに、バックパッカーやブルーシート系のひと、外国人も多いらしく、棲み分けができているとか。また、お台場はウォーターフロント、芝公園は東京タワーと、都会絶景ポイントを寝袋にくるまって見るのはとても愉しいですよ、とうれしそうな顔。雑誌が縁で仲間も少しづつふえているそうな。中には、アラ40もいるとのこと。彼女は、寝袋で寝ただけではなく、段ボールや新聞も経験ズミ。かなりハマっているらしく、そのまま出勤することもあるとか。

それにしても、かとうさんのこのゆるめのキャラは、とてもいいですね。現に、取材が殺到しているらしく、今年の下半期は、絶対ブレイクするでしょう。年末には紅白のゲスト審査員に選ばれるのでは、なんてことだってあるかも。

こわい事件が続きます。くれぐれも気をつけて、野宿愉しんでくださいね。

こんなに弾けたのは何年ぶりだろうか。

今年も、フジロック詣をしてきました。見たものは、KETE NASH、Bootsy Collins Tribute to the Godfather of Soul、GALACTIC featring chali 2na(of Jurassic5)and Boots Riley(of The Coup)、GOTYE、GOGOL・BORODELLO、LETTUCE、JASON・MARAZ、JAKOB・DYLAN・OF・THE・WALLFLOWERS、MICHAEL・FRANTI& SPEAHED、LEE'SCRATCH'PERRY 。僕的にはビートがテーマ。だから、ファンクで盛り上がって、踊りまくりでした。

ブログ復旧しました、ご心配おかけしましてすみません。

18日、19日とサーバーのトラブルでアクセスができなくなりました。突然、ファイル、サーバーが存在しないというようなメッセージが出て、『談』ついに休刊!? 、編集長が夜逃げか、アルシーヴ社に何か問題……、いろいろうわさが飛んだようですが、すみません、単なる当方のイージーミスが原因のトラブルでした。この有料ブログ、カード決済なのですが、有効期限切れと更新の手続きをすっかり失念していたのです。それで、一時的にアクセス不能になってしまったというわけです。初めて来てくださった方、またブックマークをしていただいている方、本当に申し訳ございません。以後このようなことのないよう気をつけます。今後とも、よろしくお願いいたします。

アール・ブリュットは、「世界」を描く、だからすごいのだ

松下電工汐留ミュージアムで開催されている「アール・ブリュット/交差する魂」を見る。展覧会は、圧巻であった。新日曜美術館で取り上げた日本の作家が、みんな出品されていたのがうれしい。全体に尋常ではない過剰さ、エネルギー、細部への異常なこだわり、が目に付く。あと今回気がついたのは、空間との距離感。同じモチーフが反復される作品が少なくないのだが、微妙に大きさが違ったりする。なぜこの大きさなのか、がいまいちわからない作品も多い。あともうひとつ、突然、描き始められる。それも、唐突にこんなとこからこの絵は始まったのか!! と誰しもが驚くようなところから、実際に始まるらしいのだ。舐めるように見てしまった。となりでは、「ルオー」の常設展が開かれていたが、画家といわれている人が描く世界と、アール・ブリュットの作品では、何か決定的に違うものがある。画家は、絵を描こうとしている。しかし、アール・ブリュットの作家たちは、たまたま描かれたものが絵だった。彼(彼女)らにとって、常にすでに在るのは、ただ「世界」だけだ。

アール・ブリュット/交差する魂

ギャラリーのお仕事とアートビジネスの関係は

今日のエンタメ・ビジネス論のゲストは、ギャラリー・アートアンリミテッドの代表高砂佐和子さん。「ギャラリーの仕事とアートビジネス」について、エンタメビジネスを視野にお話していただいた。現在のアート・マーケットの状況について。貸し画廊という日本の特殊事情によって、日本のアートはビジネスにおいては、世界から大きく水をあけられてしまった、マーケットが急速に拡大するおとなり中国の事情、同じく沸騰するインドのアートシーンなど、欧米のマーケットだけでなく、今やアジアからも取り残されようとしている日本。たとえ中国がバブルであれ、日本はこれまでの慣習を打破しない限り、アート・シーンからは完全にそっぽを向かれることに。そんななかで、プライマリーの小さな画廊はどうやって立ち向かっていくべきか、さてその戦略はいかに……、う〜ん、現状はなかなか厳しそうでした。いい仕事をしているところほどね。

傍らにいたワンダ

石川直樹さんの展覧会と授賞式へ。会場にサトエリがいらっしゃった。どうやら、お友達らしい。そのあと神楽坂のワイン・バー「ルパイヤート」に入る。箸で食べる超庶民的ビストロ。M嬢は、今宝石にハマっている。夜になるとケータイの通販のコンテンツとにらめっこらしい。それと、皮。最近購入した紅色のクロコダイルの財布。そして靴だ。彼女の踝の下にはFerragamo。彼女は、スキンとジュエリーという、快楽の究極に目覚めてしまったのである。思うに、スキンを愛撫し、その中にしまい込まれている宝石(原石)を愛でるという行為は、究極のエロスである。素肌にジュエリーをつけ、ヒールを履き、毛皮のコートを身に纏う。もちろん下着などつけずに。これぞ、ザッヒェル・マゾッホ、毛皮をきたヴィーナス。なんとぞくぞくする姿。僕の傍らにワンダがいたなんて…。彼女は、究極の美を発見した。そして、僕はその姿に、究極のエロスを発見したのだ。

制作現場の近代化は、ほんとうに必要なことなのか。

本日は、ポン友、桑山和之さんをお招きして映画プロデューサー論、その仕事の中身について話してもらった。最近撮り終えたばかりの作品を例にしながら、特に予算表と予算管理について。最近映画制作現場も変わってきたという。ハリウッドの映画制作スタイルの影響かと思ったら、テレビの影響力もかなりあるらしい。それと、コンプライアンス、IR、CSRが言われる中、文化事業といえども透明性が問われるようになってきた。投資を呼び込むためにも、旧態依然の映画づくりは、変わらざるを得ないというわけだ。しかし、それがほんとうにいいことか。かつてのようにどんぶり勘定でやっていていいわけはないが、クリエイティヴな仕事にとって、それが不可避なこともある。事業の近代化は、表現の仕事にとってどこまで有効なのか。つい最近も、某有名企業の文化事業の成功と失敗を、その当事者にお聞きしたばかり。ほとんど収益をあげることのなかった事業が、日本文化の質的向上にはおおいに貢献した。文化事業には、矛盾はつきものだ。この問題は、あらゆるエンタメ・ビジネス論に共通する課題である。この切り口から、エンタメ・ビジネス論を展開すると面白い。まだ誰も手を付けていないことなので、話題提供という意味でも、やる意義は十分あるだろう。
桑山君、この近作をやって、若い連中の映画づくりに、激しくギャップを感じたらしい。しきりに「モチベーションがないとつくれないよ」を連発していた。そして、いよいよほんとうにやりたい映画をつくる時がきたと自覚したらしい。つまり、やりたい本で、資金調達から製作まで、場合によってはメガフォンもとる。本来の意味でのプロデューサーになる時がついにやってきたというわけだ。そして、今の関心は、「国境なき医師団」だという。これをテーマに、1本つくってみようかという気になっているらしい。機は熟した。僕も応援するのでがんばってください。

「ハモニカ横丁」という印刷物を発見。

昨年にひき続き吉祥寺サーベイ。少し早く着いたのでハモニカ横丁を下見。ハモニカキッチンの店頭に「ハモニカ横丁」という印刷物を発見。カラーでおシャレな案内用のペーパー。昔僕らの作ったものも少しは刺激になったのかもしれない。13時にみんな揃ったところで出発。今日は、ハモニカ横丁から。さすがこういうのは見たことがないようでみなさん面白がる。小ざさ、メンチの佐藤の行列を見てFFの武蔵野美術館をみて東急裏へ。ビレッジバンガードに入り、ダンディドン。弁天湯からスイミングプール、パルコの前を通って、一坪ショップ、ホテルニューヨーク、吉祥寺シアター、ガードを潜って、round about、丸井の横を曲がって、七井通り。スタバの横のいせ屋公園口は、満席。井の頭公園の大道芸を見て、お茶の水へ。学生の一人が、ここのわき水はポンプアップしている、とまた身も蓋もないことを言う。リニューアルして間もないいせ屋本店へ。だいぶ並んでいたが、8人分の席を空けてくれて10分強の待ち時間で入れた。焼き鳥を1本づつたのんだら、おばちゃんに怒られた。8人分なんだから、けちけちすんなって。そりゃそうすっね。1時間ほどいて、最後の目的地dzumiへ。

伊奈さんの作品を扱うギャラリスト

乃木坂のGallery art unlimitedへ。オーナーである高砂三和子さんと打ち合わせ。昨年、伊奈英次さんの作品をかわせていただいた。高砂さんは、気取りがなく、頼りがいのある存在。話しができるだけで、とても楽しくなってしまうのだ。ギャラリーでは、ちょうど齋藤芽生さんのエキシビション。赤い掛け軸の色紙の上に描いたものがいい。学生の時に課題で描いた架空の花の図鑑シリーズにびっくりする。非常にロジカルに表現に向かう作家とみた。ぜひ『談』のヴィジュアルで紹介したい作家だ。肝心の授業の打ち合わせより、作家についての雑談で盛り上がる。荒川大先生は、誰に対してもバカ呼ばわりをするのだと思っていたら、意外とKYしているらしい。荒川事務所とツーカーの関係、というかギャラリーの作家でもあるので、三鷹天命反転住宅の見学ができることになった。身体関係でお世話になった先生や編集者仲間を誘って7月に見学ツアーをしようと思っている。

いつも行くような会場ではおめにかからないタイプの人が多かったライブ

アサヒビールのメセナ活動の一環であるホールコンサート。出演はユニ・マルカ。受付にコーディネーターの小沼純一さんがおられたのでご挨拶。小沼さんの連絡先を教えもらった田井中麻都佳さんも一緒だったので、彼女に小沼さんを紹介する。田井中さんに小沼さんの存在を教えてあげたのは僕なのだが、連絡先は知らなかった。田井中さんは、調べて原稿を頼んだ。その連絡先を聞いて、今度は僕が対談に出てもらった。僕は小沼さんと面識があったが、彼女はまだ会ったことがなかった。そこで、こんなややっこしい関係になってしまったのだ。
会場を見渡すと、コンサートで見かけるような人がほとんどいない。訊ねてみると予想していた通りの答えが返ってきた。今回ですでに105回目。メセナ活動なので、地元に還元するという意味もあって、近隣に広報している。アーティスト・パトロネージュ方式なので、チケットフィーは見終わったあとにお客さんが決める。したがって入場料は格段に安い。なので、近隣からやってきた常連客がたくさんいるのだ。しかも、時間に余裕のある人、つまり高齢者が多い。なるほど、それで普段見かけない人が沢山いらしたというわけか。
さて、その音楽だが、コントラバスとボーカル、それにゲストとしてパーカッションが入った3人編成。ちょっとは期待したのだが、正直ちょっと…という感じだった。詩とうた。演劇をやっていた女性なので、ミュージカルのような感じで歌われる。面白くないかといえばそんなことはなく、面白い。でも、今のぼくに必要な音楽かといえば、申し訳ないけれどあまり聴きたい類いの音ではなかった。小沼さんの作品も演奏されたので(小沼さんは、作詩だけでなく作曲もされる方だったのだ)それは面白かったが、全体は、はっきりいって長〜く、少しばかり退屈な感じのライブでした。

KYなんてくだらない、世界の荒川は空気を読まないから凄いのです

会長の河本英夫先生のはからいで「日本病跡学会」総会に参加する。朝一で最初のセッションから参加。なぜなら、偶然にも『TASC monthly』でご寄稿をお願いした神戸大学国際学部の志紀島啓さんの発表があるからだ。お題は、「漱石の「こころ」を読む日本近代=ホモソーシャル+メランコリー=(3P)n」。柄谷行人の「こころ」読解には致命的欠陥がある。あろうことか、彼の批判する独我論の立場に立って「共同体」を批判するという転倒が起こっているという。そこで、3P(あっちのそれではありません)つまりPrivate、Public、Partnerを巡る問題として捉え直し、スキゾ的逃走=闘争の線をひこうというもの。着眼点はユニークで、きわめて示唆に富むものであったが、限られた発表時間内では十分に理解できなかった。ご本人は体調がよくないということで、発表後すぐに退席、せっかくご挨拶しようと思っていたのだが残念ながら果たせなかった。
休憩時間に、会長の河本英夫さん、廣中直行さん、十川幸司さんらに挨拶。花村誠一さんの顔も見えたが、お話はできなかった。
そのあと幾つかのセッションのあと、河本さん作の映像作品「ホモ・エクササイス」が上映された。これは以前DVDに落としたものをご本人から送っていただき見てたのだが、今回は、舞台に3人の演者をあげて、生のナレーション付きで公開された。
そして、最後、今回の特別講演、荒川修作さんによる「天命反転…New Science of Life」が行われた。河本英夫の紹介が終わると、三鷹の住宅の映像が流されて、突然話が始まる。ろれつがまわっているんだか回っていないんだかわからない話し方で、放言を連発。古典なんてものは、全部ダメ。ぼくたちは、身体の可能性をまだまったく使っていない。0.000001%も使っていない。ところが、人間はばかなことばかりをやっている。戦争はその最たるもの。今から半世紀も前に、NY郊外で赤ちゃんを何百人も集めていろいろな実験をした。赤ちゃんは、成人と違って身体の可能性を無限に知っているしそれを可能にしようとしている。なのに、成長とともにその可能性をどんどん狭めてしまう。なんとばかなことをわれわれはやっているのか。人類はみんな等しく狂っているという。というようなことを、もごもごと喋るのである。今回の基調講演者加藤敏さんが、この学会は創造行為というものと狂気の関わりを考える学会であると会場から質問をすると、ここにいるみんな狂っている。患者さんばかりではなく、お医者さんも、学生もみんな狂っていると応答。会場の一部からは失笑もでたが、そこは世界の荒川。その特異なキャラで、オーディエンスを納得せしめたのだった。
ところで、荒川さん、昨日NYから来日されたといっておられたが、飛行機はもちろんFクラスやBクラスじゃないですよね、三鷹天命反転住宅をつくるお人ですから、Eクラスをかえって愉しんでいるはずですもの。

なんでもいいと言われても…

『TASC monthly』の原稿依頼をいくつか同時にしていますが、ようやく随想に予定している団まりなさんとご連絡がとれました。二つ返事でオーケー。「でも、なんでもいいと言われても、困るわね」と。そうなんですよ、随想のテーマ、あえて言えば自由。でも、今どきこういうなんでもいいという原稿、ある意味とっても貴重だと思います。これを余裕というのでしょう。たばこが本来もっていたものは、この自由なのですから。「なんでもいい」からいいのですね。

音楽ビジネス環境はiPod/iTunes登場でどう変わったか

立教のエンタメビジネス論の今日のゲストは音楽プロデューサーの八木良太さん。PPデータを作ってきてくれて、それを参考にして話してもらう。パッケージビジネスを中心とする音楽ビジネス環境はiPod/iTunes登場でどう変わったか。興味深かったのは、日本では配信ビジネスというとその9割が着うたフルに代表されるケータイ。これは、かなり特殊らしい。PCの伸び悩みはなぜか。また、音楽ビジネスそのものが衰退しつつあるという話。ビジネスネタを中心に、音楽産業からみた現在の音楽環境論という様相になって、話としては非常によかった。
終了後マレーチャンで食事。彼のお姉さんがクリエティブ・マンの部長さんなので、毎年サマソニには、お手伝いでいくという。今、見たいライブはなにかときかれたのでシャディと即答すると、「いや、ぼくもそうなんですよ」と意気投合。けっこう聞いているものがおんなじだったりして。これから、長くお付きあいができそうだ。

ぼくの好きなミュージシャンを呼んできた人にお話してもらった。

立教大のエンタメ論は、今日から毎週ゲストスピーカーをお招きして、現場の話をしてもらうことにした。第1回目は、プランクトンの川島恵子さん。20年以上にわたり、ヨーロッパを中心に海外のミュージシャンを日本に招聘してきたプロモーターの社長さんだ。日本ではなじみのなかったヨーロッパ周辺の音楽、ケルトや東欧圏、バルカン半島周辺、北アフリカ、地中海周辺などで活躍するミュージシャンを発掘し、来日公演を制作してこられた。またレーベルもやっていて、そうした周辺音楽のミュージシャンのCDやDVDを精力的にリリースしている。
ユッスー・ウンドゥール、サリフ・ケイタ、ブレイブ・コンボなど当時ワールドミュージックといわれた音楽に目覚めてから、やがてヨーロッパの周辺音楽に関心をもつようになった。気が付くと、アイリッシュ・トラッドをベースにアフロでファンクでジプシーでアラブでプログレで、おまけに超トランシーなグルーブ「KILA」、バルカン・ブラスの超絶オヤジ集団「ファンファーレ・チォカリーア」、ベルギーから小型バスに乗って世界を移動しながら、トルコやブラジル、イヌイットやモロッコの音楽とミクスチャーしまくる「シンク・オブ・ワン」、ラテンアメリカの超前衛アルゼンチン音響派が続々と来日するではないか。ぼくはそれを次々に見聞きすることになるわけだが、それらは全部じつはプランクトンが招聘もとだったのである。
なんでこんなにユニークな音楽を見つけてこられるのか。そして、それをちゃんと日本に紹介し、お客さんを集めて、ビジネスとしても成功させている。そんなことがどうして可能なのか。じつは、僕自身がとても知りたくって、それで川島さんにとことん聞いてみたいと思ったわけである。
はたして、その話はみごとに面白かったのです。面白かったのだけれど、書けない話ばかり。ちょっとヤバいこともあるから。でも、今度は『談』にでも登場してもらって、あらためてじっくりお話してもらおうと思っているので、その時まで待っていてくださいな。
ところで、川島さん一押しのアーティストAsa(アシャと読む)の来日コンサートがあります。興味のある方はぜひ聴きに行ってください。ぼくも大好きです。↓
「LAFORET SOUND MUSEUM」

香山リカさんが懸念するのは科学への間違った期待だ。

TASC主催で香山リカさんの講演と交流会。テーマは「こころの不安と健康幻想」。欠如から過剰へ。外敵から内敵へ。見えるものから見えないものへ。「悪いところを治す」から「よいものをよりよくする方向」へ、現代の病が根本から変化していることに注目する。科学的思考とは、まだわからないことがあることを明らかにするところにあるのに、市民は逆にシロクロをはっきりさせてくれるのが科学だと思いこんでいる。科学的な真理をいくら並べ立てても市民は納得してくれない。市民が期待しているのは、それがシロなのかクロなのか、である。そうした市民のニーズに応えようとすればするほど、科学者はうそつきにならざるをえない。そして、前世を語る人のことばに反応し、民間医療に期待をかける。こうした図式が、ニセ科学というものを生み、また、市民はそれに騙されたがっているのだ。現代のこの状況は、まだまだ続くことなのか、あるいは、もっと別のものに変わっていくのか。香山さんの意見はいかに。望ましい方向にいくのではないことだけは確かなようだ。臨床経験をもとに現状を分析する香山さんの話は、説得力があって示唆に富むものだった。

実務家が実務家に教えるものなどあるのだろうか

エンタメビジネス今年最初の授業。10分遅れて教室に入ると5人、あとから一人加わって全員で6人。去年の半分。今回の顔ぶれは、写真スタジオの経営者、スポーツスクールの経営者、資格教育の学校で教鞭をとっている人、公務員、リゾートホテルのマーケティング担当、元商社マン。みんな、会計学、財務などの実践的なマネジメントの教育を受けている人ばかり。こりゃ、ちょっとやりにくいなぁと思いつつも、ぼく流のやりかたでやるしかない。しかし、今年は逆にぼくが勉強させられることになりそうだ。

朝、昼、おやつ、晩の4食すべて焼きそばの日。

焼きそばでまち起こしをする富士宮へ。東京は天気だったのに雲行きが怪しくなってきた。富士宮駅に降りるとぽつぽつくる。まず富士急東急ホテルに荷物を預ける。タクシーで浅間大社へ。とりあえずやきそばを賞味しようと、中華料理店「瓔珞」へ。ちゃんとありました。麺は硬め。ウスターソース、いわしの粉、七味唐芥子など好みでかける。確かに、普通店で食べるのとは違う。浅間神社の入り口にあるやきそば店を覗き、写真を撮らせてもらう。
13時よりやきそば学会会長渡辺英彦さんの取材。学会といっても学術学会でも、もちろんあっちの学会でもない。焼きそばの普及・発展につとめる任意団体だ。渡辺さん、著書でもインタビューでも、あまりにオヤジキャグ、ダジャレがすぎるので、カルイ人かと思ったら、ぜんぜんそんなことはかった。自分の立ち位置を自覚しながら、けっこうまじめに、戦略的に考えている人だった。
取材のあと、お宮横丁の学会の直営店で焼きそばを賞味する。鉄板焼きで焼くのを見る。富士宮の産のそばに、肉カス、いわしの粉、ウースターソース。これがメイドイン富士宮の焼きそばのベース。ここのは、麺がもちもちしている。ソースも学会のお墨付き。端麗辛口の冷が合うという。なので、大吟醸ならぬ、「だいびんじょう」で1杯やりながら。この酒、学会が富士宮の清酒メーカーにつくらせたもの。大吟醸にあやかって、「一種の便乗品です」ってまたしてもオヤジギャグ。しかし、「だいびんじょう」さすがにベスト・マリアージュだ。
普段は賑わう広場も天気が悪いためか、人影もまばら。それでも、何人かグループのお客さんがきたところで撮影をする。ぶらぶらと通りを歩く。渡辺さんご推薦の、駄菓子屋系の焼きそば店「うたちゃん」に入る。おかあさんが二人でやっている店。14年前に開業した。となりに小学校があるので生徒さんも来るのかと尋ねると、父兄同伴以外は禁止になったという。
ここのは、肉かすもベニショウガも手作り。肉かすをつまみにビールを飲む。さすがにお腹がいっぱいになった。ぶらぶら一駅分歩いてホテルに帰る。夜19時再び「つぼ半」へ。昼間最初に寄ったのだが、終っていた。ちょうどおかみさんが出てきて、「ごめんね、中見ていく?」とわざわざかぎを開けてくれて(というかぼくが開けて)、中を見せてもらう。それで、夜来るね、と伝えておいたからだ。
店は学生さんでいっぱい。ここは、各テーブルに鉄板があって(50年使い続けているらしい)、そこにザルに入れた麺と野菜を持って来て、おかみさんが焼いてくれる。すぐ焼き上がったが、撮影とまだお腹が減っていないので、躊躇していたらどんどん火が入って、すごく硬くなった。それでも、なんとなく懐かしい味がぼくにの口には合いました。というわけで、本日朝、昼、おやつ、晩と4食焼きそばづくしの一日だった。

瀬戸際でバタバタしちゃって、まるで去年と一緒じゃん

明日入稿なので、最後の原稿書きに追われる。編集会議でお茶を濁したので、なんとか期日は守らないといけない。そのためには、夕方までに書き上げて、デザイナーへ送って、レイアウトしてもらって、校正して、修正して、再校とって、明日朝には入稿、となっていないといけない。なのに、気ばっかり焦って、筆は進まず……。

本郷の3階建木造建築があぶない

第一生命ビルへ。企画委員の先生方が財団の理事さんとお茶をしていたので、合流させていただく。本郷の3階建木造の保存があやしくなってきたらしい。これまで絶対に内部は公開しなかったのだが、保存修復派が世論の支持を得ようと、公開に踏み切ったという。中庭空間があるなんて知らなかった。トイレも2階にしかないとか、それなりに不便なところも多いそうだが、なにせ伝統のある建築、ぜひ修復して住み続けられるようにしてもらいたいものだ。壊す→タワーマンション、というのだけは絶対やめてもらいたい。
企画委員会は、まず、もうすぐ発行の号の色校正お見せして始められた。今回は力作、写真がとてもいいと絶賛。うれしいやら恥ずかしいやら。クライアントに満足してもらえれば半分成功したものだ。なにより励みになるし。企画委員の皆様方も熱心にみておられた。ということで、新企画を2本提案し、両方ともオーケーをもらう。皆さん食べることがお好き、食にからめた企画はうける。もう一つの「外から」企画も興味津々だった。いつものように、いろいろな意見が出されて(それにしても皆さんバックナンバーを読んでませんね)、とても参考になった。瀬戸内の新鮮な魚介類を味わいつつ語り合うってのはどう? といううれしい提案をなさる先生が一人おられて、もう大拍手!! また、楽しみな特集になりそうだ。

KPOで舞踏と身体宇宙のシンポを手伝ったあの日のこと

KPO(キリンプラザ大阪)の20年のあゆみを「新日曜美術館」が特集したので見る。始めの方で、白桃房の公演のビデオが流れた。90年にこの公演と一緒にシンポジウムや写真展をやったのを思い出す。メディア・アーキテクトという肩書きで全体のディレクションとシンポでは司会もやった。放送では、その公演の様子がちょっと流れた後は、KPOアワードを中心に、第1回受賞者のヤノベケンジ、束芋さんの作品などが紹介していた。それを見ながら、やはり思い出すのは自分がやった企画の方。戸田ツトムさんに舞台のADをやってもらい、山村俊雄さんがそれを形にする。写真展は、伊奈英次さんに白桃房の人たちの顔を超ドアップで撮り下ろしてもらった写真を展示。インスタレーションもやりました。そして、そのシンポジウム。今福龍太さんや植島啓司さん、香山リカさんらにまじって中沢新一さんにも出席してもらった。打ち上げでは、中沢さんの本みんな読んでるし〜、っていったら、ほっぺたにキスしてくれたっけ。あの中沢さんにですよ。坂田明さんとは「新世界」で飲んだし。今にして思うと、あの時がぼくのピークだったのかもしれない。なんて、思ってみたりしてね。
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