2008年06月03日

いつも行くような会場ではおめにかからないタイプの人が多かったライブ

アサヒビールのメセナ活動の一環であるホールコンサート。出演はユニ・マルカ。受付にコーディネーターの小沼純一さんがおられたのでご挨拶。小沼さんの連絡先を教えもらった田井中麻都佳さんも一緒だったので、彼女に小沼さんを紹介する。田井中さんに小沼さんの存在を教えてあげたのは僕なのだが、連絡先は知らなかった。田井中さんは、調べて原稿を頼んだ。その連絡先を聞いて、今度は僕が対談に出てもらった。僕は小沼さんと面識があったが、彼女はまだ会ったことがなかった。そこで、こんなややっこしい関係になってしまったのだ。
会場を見渡すと、コンサートで見かけるような人がほとんどいない。訊ねてみると予想していた通りの答えが返ってきた。今回ですでに105回目。メセナ活動なので、地元に還元するという意味もあって、近隣に広報している。アーティスト・パトロネージュ方式なので、チケットフィーは見終わったあとにお客さんが決める。したがって入場料は格段に安い。なので、近隣からやってきた常連客がたくさんいるのだ。しかも、時間に余裕のある人、つまり高齢者が多い。なるほど、それで普段見かけない人が沢山いらしたというわけか。
さて、その音楽だが、コントラバスとボーカル、それにゲストとしてパーカッションが入った3人編成。ちょっとは期待したのだが、正直ちょっと…という感じだった。詩とうた。演劇をやっていた女性なので、ミュージカルのような感じで歌われる。面白くないかといえばそんなことはなく、面白い。でも、今のぼくに必要な音楽かといえば、申し訳ないけれどあまり聴きたい類いの音ではなかった。小沼さんの作品も演奏されたので(小沼さんは、作詩だけでなく作曲もされる方だったのだ)それは面白かったが、全体は、はっきりいって長〜く、少しばかり退屈な感じのライブでした。  
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2008年05月16日

音楽ビジネス環境はiPod/iTunes登場でどう変わったか

立教のエンタメビジネス論の今日のゲストは音楽プロデューサーの八木良太さん。PPデータを作ってきてくれて、それを参考にして話してもらう。パッケージビジネスを中心とする音楽ビジネス環境はiPod/iTunes登場でどう変わったか。興味深かったのは、日本では配信ビジネスというとその9割が着うたフルに代表されるケータイ。これは、かなり特殊らしい。PCの伸び悩みはなぜか。また、音楽ビジネスそのものが衰退しつつあるという話。ビジネスネタを中心に、音楽産業からみた現在の音楽環境論という様相になって、話としては非常によかった。
終了後マレーチャンで食事。彼のお姉さんがクリエティブ・マンの部長さんなので、毎年サマソニには、お手伝いでいくという。今、見たいライブはなにかときかれたのでシャディと即答すると、「いや、ぼくもそうなんですよ」と意気投合。けっこう聞いているものがおんなじだったりして。これから、長くお付きあいができそうだ。
  
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2008年05月09日

ぼくの好きなミュージシャンを呼んできた人にお話してもらった。

立教大のエンタメ論は、今日から毎週ゲストスピーカーをお招きして、現場の話をしてもらうことにした。第1回目は、プランクトンの川島恵子さん。20年以上にわたり、ヨーロッパを中心に海外のミュージシャンを日本に招聘してきたプロモーターの社長さんだ。日本ではなじみのなかったヨーロッパ周辺の音楽、ケルトや東欧圏、バルカン半島周辺、北アフリカ、地中海周辺などで活躍するミュージシャンを発掘し、来日公演を制作してこられた。またレーベルもやっていて、そうした周辺音楽のミュージシャンのCDやDVDを精力的にリリースしている。
ユッスー・ウンドゥール、サリフ・ケイタ、ブレイブ・コンボなど当時ワールドミュージックといわれた音楽に目覚めてから、やがてヨーロッパの周辺音楽に関心をもつようになった。気が付くと、アイリッシュ・トラッドをベースにアフロでファンクでジプシーでアラブでプログレで、おまけに超トランシーなグルーブ「KILA」、バルカン・ブラスの超絶オヤジ集団「ファンファーレ・チォカリーア」、ベルギーから小型バスに乗って世界を移動しながら、トルコやブラジル、イヌイットやモロッコの音楽とミクスチャーしまくる「シンク・オブ・ワン」、ラテンアメリカの超前衛アルゼンチン音響派が続々と来日するではないか。ぼくはそれを次々に見聞きすることになるわけだが、それらは全部じつはプランクトンが招聘もとだったのである。
なんでこんなにユニークな音楽を見つけてこられるのか。そして、それをちゃんと日本に紹介し、お客さんを集めて、ビジネスとしても成功させている。そんなことがどうして可能なのか。じつは、僕自身がとても知りたくって、それで川島さんにとことん聞いてみたいと思ったわけである。
はたして、その話はみごとに面白かったのです。面白かったのだけれど、書けない話ばかり。ちょっとヤバいこともあるから。でも、今度は『談』にでも登場してもらって、あらためてじっくりお話してもらおうと思っているので、その時まで待っていてくださいな。
ところで、川島さん一押しのアーティストAsa(アシャと読む)の来日コンサートがあります。興味のある方はぜひ聴きに行ってください。ぼくも大好きです。↓
「LAFORET SOUND MUSEUM」
  
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2008年05月02日

「ラ・フォル・ジュルネ」初体験!

老若男女が集う「ラ・フォル・ジュルネ」を初めて体験する。今日が初日、これから5月6日まで、東京フォーラムを中心会場に、200以上の公演が予定されている。「ラ・フォル・ジュルネ」、日本では「熱狂の日音楽祭」の名で知られるクラシック音楽の一大イベント。2005年に第1回が開催され、以来毎年注目度がまして、ついに昨年は来場者数が100万人を突破した。クラシックのコンサートで100万のお客さん?! もちろん、最近のクラシック音楽のブームがあってのことだが、だからといってGWに1200万都民の1割が聴きに来るなんてことがあるの? と思うだろう。じつは、ここにはちょっとしたトリックがあり、それがまた「ラ・フォル・ジュルネ」の最大の特徴でもあるのだ。というのは、この音楽祭、オーケストラであろうとソロ演奏であろうと演奏は45分、朝から晩まで、数十ヶ所で同時開催される。楽しもうと思えば、丸一日ハシゴすることが可能なのだ。また、大人から子どもまで楽しめるプログラム、さらには、無料コンサートやワークショップなども沢山開催される。つまり、延べ人数が100万人ということなのだ。今年はさらに増えて、120万にはいくだろうと予想されている。毎年テーマがあって、今年は「シューベルトとウィーン」。有楽町周辺は、GW「シューベルト」一色になるわけだ。ぼくは、東京フォーラムHall B7(820席)へ。シューベルトのピアノ連弾作品全曲シリーズ第1回 クリスティアン・イヴァルデ、ジャン=クロード・ベヌティエの連弾「シューベルト幻想曲ト長調D1 フーガホ短調D952 ロンドイ長調D951 エロルドの歌劇「マリー」の主題による変奏曲ハ長調D908。黒ずくめのオヤジ二人が弾くピアノ。そのあとHall A(5004席)へ。シューベルト交響曲第7番ロ短調D759「未完成」、シューベルト/リスト さすらい人幻想曲ハ長調D760(ピアノと管弦楽版)ミシェル・ダルベルト(P)上海交響楽団、シェヤン・チェン(指揮)を聴いた。二つの演目、昼食に飲んだ白ワインがきいてちょっと朦朧としながらだったが。でも、もちろんしっかり楽しみましたよ。思えば、夏は「フジロック」、秋は「朝霧」、冬は「渚」、そして春には「ラ・フォル・ジュルネ」。春夏秋冬、音楽フェスティバル漬けになっちゃった。  
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2008年04月23日

「第三項音楽」はどこへ行こうとしているのか。

公開対談2夜目は、小沼純一さんと渋谷慶一郎さんの対話。
渋谷さん目当てのお客さんが多いと思い、リップサービスもあって、今日は渋谷さんの最近の仕事、「第三項音楽」と「filmachine」のを中心に、展開していただこうと思った。ぼくが事前に作ったレジュメは、毎度のことながらチョーてんこ盛り。これひとつひとつやってたら1日喋っても終わらないよ、といわれそう。そのうえ、わけのわからない呪文のようなことが箇条書きになっているという代物。これをシナリオにお願いするオレってなに?! と思ったのだが、あららびっくり、終わってみたら、話してもらいたかったことはみごとに拾い集められて、要するに、渋谷さんのやっていることと考えていることは、こんな感じに整理できるよね、とキレイに棚に並べられて、ほらっと見せられた感じ。小沼さん、じつにみごとな話術だった。その分、小沼ファンには物足りなかったかもしれない。今度別のかたちで、小沼さんにはたっぷりお話ししてもらいますから、どうかご勘弁を。
差異と反復ではない音楽をめざす「第三項音楽」はいかにして生まれたか。作曲者にしかわからないほんとうの秘密、そして、それは次にどこに向かおうとしているのか。白熱の2時間。残念ながらここではいえません。詳しくは、6月末発行の『談』でお読みくださいね。  
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2008年03月21日

土取利行さんと初めてお話をした。

TASCで『談』の編集会議。次号は「音」、次々号は「パターナリズム」。その趣旨と構成案をプレゼンした。「音」の方は、昨年提案させてもらっていて、今回正式な承認を得た。当初、世界音楽という切り口に重心を置き、まだ「音楽」にこだわっていたのだが、今回構成を改め「音」そのものに照準する企画に修正した。「音」を、哲学、音響学、情動を中心とする脳科学といった観点から掘り下げようというものだ。とくに、聴こえない音、静寂、沈黙から、「音」に迫ってみたい。全て対談、ディスカッションにし、澤野×萱野対談で試みたように公開で行い、それを『談』に採録するということを考えている。できれば三日三晩、「音」にどっぷりつかるようなものにしたい。さて、その構成だが、かなり異色のキャスティングを予定していて、実現すればそうとう面白いものになるはず。乞うご期待。

会議の後、その会場になる吉祥寺sound caf? dzumiにて打ち合わせ。なんとこの日打楽器奏者の土取利行さんが来店しておられた。初対面だったのでご挨拶。長年にわたるピーター・ブルックとの作業について、また僕が芦川羊子さんらの仕事をしばらく手伝っていたと言うと、70年代からの舞踏関係とのコラボレーションについてお話してくれた。結局のところ舞踏とは本当の意味でのコラボはできないんだよ、という言葉に、ちょっとショックをうけたけど……。即興というものを常に考え抜いているアーティストの言葉は重く鋭い。貴重な会見だった。

  
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2007年10月30日

Laboratory Cafe dzumiの店主泉秀樹さんがラジオ出演!

Laboratory Cafe dzumiへ。エレベータの7階扉が開くと、数人なにやらごそごそやっている。moonksのお二人と女性ディレクター(?)が、HDとレコーダーをつないでマイクセッティング中。店主の泉さん、挨拶しながら、「これからラジオの収録になっちゃってさ」と。一週間前に、FM東京のスタジオで録音したのだけれど、わけあって録り直しになり(すでに11月1日に放送が決定している)あわててdzumiで出張レコーティングとあいなったのだそうだ。
Music Birdというデジタル・ラジオ放送局で、毎週moonksのDJがやっているJAZZのレギュラー番組。そのゲストにdzumiの泉さんが出演されるというわけである。お客さんも普通にいれて、臨場感たっぷりに放送しようという魂胆。録音の様子をしばし見学することに。moonksの大河内さんと前泊さん、マイクのスイッチが入ってない時は普通のお客さんのようにおしゃべりをするのだが、いざ録音になると、しっかりディスクジョッキーの声に変わる。話し方まで、アナウンサー・モード。さすが、プロ(アマチュア界の?!)だと感心する。泉さんの定義する「自由音楽」の膨大なアーカイヴから、数曲チョイスし、それを聴きながらの語らいとなった。
今回の録音は、Music Bird「moonkstyle」 11月1日、8日22時よりon air。
         ↓
MOONKSTYLE
  
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2007年08月30日

14歳の公立中学校に通う女の子と30歳のリーマンの……

『談別冊 たばこ』で「チェリー」にまつわるステキなエッセイをお書きいただいた前川麻子さん。彼女の小説『パレット』の主人公は、14歳のフツーの女の子。だが、恋人が30歳のリーマンという想定。歳の差がダブルスコアというのは、今ではそんなに珍しいことではありませんが、自分が30の時に中学生の娘と付き合えたかというと、やはり躊躇したでしょうね。もちろん逆の立場もしかりです。そんなことを思いながら、たまたま北原ミレイの『懺悔の値打ちもない』を聴いたんです。この歌、じつはこんな歌詞なんですが知ってましたか。「あれは二月の 寒い夜 やっと十四に なった頃 窓にちらちら 雪が降り 部屋はひえびえ 暗かった 愛と云うのじゃ ないけれど 私は抱かれて みたかった」。14歳で成人男性と恋愛するというシチュエーションは、別に目新しいことではなかったんだって、あの慟哭ともいえる歌声を聞き入りながら思いました。結局この女の子は、十九歳で捨てられて、細いナイフを持ってその男の帰りをまち続け、懺悔の値打ちもないけれど、打ち明け話を聞いて欲しいと言って、歌は終わります。わずか3分半の中に女の性が凝縮しているすごい歌。この歌をつくった人はというと、先日亡くなった阿久悠さんでした。やはり、この人はただ者ではなかったな、とつくづく思ったのでした。  
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2007年07月29日

なんてステキなフェスティバル・ライフ

27、28、29日とFUJI ROCK FESTIVALに行ってきました。2001年からFUJI詣を初めて今年で7回目。FUJI自体も11年目に突入しました。
ところで、FUJIってなんですか、とよく聞かれます。さて、説明しようとすると、じつはこれがなかなかむつかしいのです。一言で言えば、苗場スキー場を会場に行われる日本最大の野外フェスティバルということになりますが、千〜万人単位が収容できる野外ステージが4つ、屋内ステージ1つ、百人単位の小さいステージが3つ、内外の百数十組のアーティストが出演し、飲食関係だけでも100以上が出店、サーカスにダンスホール、ゲームセンターにキッズランド、さらには、映画上映や大道芸などもあり、入場者数は10万人をゆうに越え、三日三晩ほぼ24時間態勢で盛り上がるという巨大なお祭り、といったところでしょうか。
期間中キャンプサイトで寝泊まりする人だけでも数万人。色鮮やかなテントが1万以上並ぶ姿は、日本広しといえどもFUJI以外にはないそうです。今年は、幸い天候に恵まれてウィンドウェアの世話になる機会はほとんどありませんでした。しかし、毎年必ず一日は雨にたたられ、各会場はまるで湿地帯。それでも負けじと踊りまくる数万人の熱気で、屋外であるにも関わらず湯気が立ちこめる光景を目にした時は、感動すら覚えました。
そんな巨大イベントにもかかわらず、ゴミの分別収集が徹底し、喫煙者の誰もが携帯灰皿を持参。ソフトエネルギーを積極的に活用し、あるブースは電力をほぼすべてクリーンエネルギーで賄うという試みすらなされています。あくまでも公式的にではありますが、暴力事件や事故もなく、海外のフェスティバルではつきもののドラッグも皆無、酔っ払いすらほとんどいないという、まるで嘘のようなhappyでpeacefulな三日間なのです。
肝心の音楽はというと、いわゆるロックだけではなく、ワールドミュージック、ジャズ、スカ、ファンク、ブラックミュージック、テクノ、エレクトロ、さらには、クラブミュージックに日本ではFUJIから火がついたジャム系ミュージックまで、とにかく、ありとあらゆる音楽が会場を埋め尽くします。個人的に嬉しいのは、Jポップが少ないこと。かわりに、今年はダンス系のバンドが多く、最後は踊りまくって深夜を迎えるというステージが多かったのはなお悦ばしいことでした。
と書いてはみましたが、もちろんこれらはFUJIの全体のほんの断片に過ぎません。とにもかくにも、体験せずにFUJIを知ることは無理。でも、こんなに愉しく、身も心もフレッシュになれる3日間が世の中にあるということだけは伝えておきましょう。
最後に、僕の今年のベスト5は、The John Butler Trio、Groove Armada、Battles、V∞redoms、Gov't Mule。もちろんみんな踊っちゃいました。
  
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2007年06月13日

「渋さ知らズ」を見る鷲田清一大阪大学総長

C.C.Lemonホールへ。「渋さ知らズ」ライブ。「渋さ知らズ」こそ、祝祭として身体、祝祭としての音楽の実践者たちだ。原稿を書くためにもこのライブは必見。まず開演に当たってと、白塗りの男性が注意事項を読み上げるというなんともおかしな風景に会場から笑いが。いつものように、客席後方出入り口から、それぞれ管楽器を吹きながら登場。今日は、演奏を聴かせる方にぐっと力点を置いたライブだった。片山広明さんを始めとする管楽器のメンバーみんなにソロパートが用意されていて、それもかなり長いアドリブ。エレキギター4本というのも凄いし、ドラムス(パーカッション)も3セット。白塗りは男性2女性2、おしゃもじ隊2にダンサー2、それに兄貴は、お馴染の紅褌に玄界灘の法被姿。
いつにもましてボリューム感があり、大河のような太い音のうねり。なによりもアンサンブルがいいのと全体の構成がよかった。途中で本日のゲスト、ジェームス・チャンスが登場。へんてこな踊りと甲高いい音をキンキンいわすサックスプレイは、おそらくチャンス独自のもの。面白かったが、サックスからキーボード、キーボードから歌、再びキーボードへ、またまたサックスへと目まぐるしく楽器を取り換えながら演奏する。じつに落ち着きがないのだ。それがかえって興味を削がれる原因に。演奏についても、渋さとどうしても比較してしまう。圧倒的に渋さの方がうまいし面白い。申し訳ないが、こういうゲストならば渋さオンリーの方がよかったかも、などと思ってしまった。後半また、渋さ全面展開。片山さんがブリブリすっ飛ばす。約2時間以上のライブだけど、とても満足した。本日も「Nadam」で巨大風船が天上を浮遊し、ラスト主題歌「本多工務店」で巨大な手の風船が舞ったことを報告しておこう。
終了後、ホワイエでメンバーが引続き演奏しているのを遠巻きに観ているお客さんの中になんと鷲田清一さんを発見! 阪大総長は渋さのファンなのか。  
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2007年05月31日

カフェ・ドゥ・ズミで聴くPaul Gigerの「Chartres」

カフェ・ドゥ・ズミへ。お客さんは僕だけ。さっそくChateau Haut Mayor02 をあけて、マスターと乾杯?!。オーディオ装置の前にアナログ盤「john meets Sun Ra」のジャケットがたてかけてある。ぼくが興味を示すと、「これは、ある意味シンボリックだよね、聴いてみる?」とレコードに針を落す。
宇宙サウンドの創始者サン・ラのピヨーン、キューン、プニュプュというシンセの音がしばらく続く。短い沈黙のあと、静かにジョン・ケージのパフォーマンスが始まった。ウ〜ム、ウンニョラ、フリュラ、モゴゴゴ、ズンビラ……と、なんとボイスだ。お経のような念仏のような、ポエトリー・リーディングのような声が数分間続く。そして再び、ピヨーン、キューンのシンセである。
86年にNYでふきこまれた貴重な音源。現代音楽の源流であるケージとフリージャズの源流であるサン・ラの出会い。いわばルーツ同士の出会い系といったところか。なるほどそれでシンボリックというわけなのね。しかし、この臨場感ハンパじゃありません。いいオーディオで聴くということは、全く違う経験をすることだと納得する。まさに音のサプライズだ。
次は、ラテンもいいかなとCharlie Haden&Christian Escoudeのデュオ。John Lewisの「Gitane」、Django Reinhardtの「Balero」とか。3杯目のワインはおなじボルドーでも、ややボディのあるChateau Gachaw96 に(ぼくはこれが好き)。このワインならこの音、泉さんのチョイスはバイオリンのソロときた。Paul Gigerの「Chartres」。パリのシャトレでの88年のライブ録音。こりゃ、スゲー!!。グルーヴが半端じゃない。オールオーバーな音の世界。音の内部にはい込んでいく感覚だ。耳の肥えた人が言うところの「いい音」というのを、始めて自覚的に感じ取ることができた。でも不思議なことに生演奏を聴いている感じではない。全く新しい経験なのだ。目の前でたった今繰り広げられているはずの即興演奏。それはギーガーによるものだが、肝心のギーガーがいない。演奏者がいないまま、ギーガーのつくりだす音だけが、空間を埋め尽くしていく。不在のサウンド、演奏者のいないワンダーランド。つねに/すでに痕跡であることを運命付けられた音、の現前、としてのエクリチュール。デリダならこの事態をなんと評するだろうか。
なんであれ新しい経験をすると、生まれ変わったような気になるものだ。今日、ぼくは、カフェ・ドゥ・ズミで、新しい自分になったのだ。河本英夫流にこの経験を「気づき」と言っておこう。
サウンド・イメージ研究所/ラボ・カフェ・ドゥ・ズミ 
武蔵野市御殿山1-2-3 キヨノビル7F pm2:00〜10:00頃まで 月曜日定休
フリージャズを中心にクリエイティヴ・ミュージックばかりアナログ5000枚、CD3000枚のコレクション。6月から、7月17日のコルトレーン命日まで、いよいよ泉さん選曲による「フリージャズ」をその誕生期から聴きなおすプログラムがスタートする。  
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2007年05月23日

たばことオーガニック&エコロジーの微妙な関係

アースガーデンの南兵衛さんの事務所へ。アースガーデン
は、「オーガニック&エコロジーとライフスタイル」をメインテーマに『アースデイ東京』『ライフスタイル・フォーラム』『国連大学 世界環境デ ー』など、数多くのイベントで、企画提案や制作運営をおこなっているところ。ぼくは、フジロック・フェスティバルのアヴァロンというスペースのコーディネイトでその活動に興味をもっていたのだ。 弊社から徒歩3分。1階がアースガーデンがやっている立ち飲みバー・お弁当カフェ「キミドリ」。階段を上ってドアをあけると6畳ほどのスペース。「ちょうどきりがついたところ、スタバで待っててください」と。スタバの2階へ。すぐに現われる。南兵衛さんとお会いしたのは、立教の講義のゲストスピーカーにお呼びしたからである。招聘書に名前・住所などを書いてもらう。概要を話し終えると、『談』のことをきっかけにJTについて。じつは自分はタバコ吸いで、エコ・オーガニック系のひとの中にはまるでダメなひともいるけれど、逆にたばこ吸いもけっこういるという。とくに自分たちの事務所は喫煙率が高い。南米をずっと自転車で旅していた時も、一生懸命走って休憩した時に一服するたばこのうまさは格別だったと、懐かしそうにおっしゃる。たぱこには不思議なパワーがあると眼を輝かせてお話しされた。 南兵衛さん自身が主催しているフェスティバル「アースガーデン」で、たばこをきっかけとするようなコラボでもやりましょうと約束してわかれた。たばこを通した「オーガニック&エコロジーとライフスタイル」の実践。確かに、これまでない切り口だ。よし、今度まじめに企画してみよう。  
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2007年05月12日

サウンドイメージ研究所/ Laboratory Cafe dzumiのオープニングパーティ

成城石井でヴーヴクリコ・イエローラベルを購入。吉祥寺へ。サウンドイメージ研究所/Laboratory Cafe dzumiのオープニングパーティ。といっても、まだ正式な開店ではない。7階のエレベータの扉が開くとすでに数人が歓談中。インターシフトの宮野尾充晴君の顔も。
jazz評論家、クラヴィスのサイトの女性管理人。月光茶房のご夫婦とか。田井中女史を知っているという堀内さんと挨拶。話しているうちに89年にわずか半年ではあるが工作舎にいたということがわかった。ぼくら遊塾組とこの狭い空間に工作舎関係者が3人も。そのあと、『ジャズ批評』の元編集長さんとかそっち関係の人がぞくぞくと現われる。『月刊販売革新』の「マーケティングのものさし」が好評の深澤徳さんと売れっ子デザイナー中島浩さんも。深沢さんからポタライブ
の存在を初めて知る。これはかなり面白そうだ。まち歩きそのものを演劇空間にして、しかも土地の記憶を縦糸にしてその場所の過去へと入り込んでいくというパフォーマンス。あいかわらず深澤さんのアンテナは鋭い。一方の宮野尾君は近刊の『世界を変えた6つの飲み物』がすごく好調で、いよいよ再刷決定。今後も翻訳物で当たりそうなのを企画中だとか。
さて、本日の主役Cafe dzumiのオーナー泉秀樹さん、昨夜からセッティングしているサウンド機材の調子がよくないとこぼす。肝心の音が全くダメなんだよと。どのくらいひどいのかととっておきのプレーヤーでアナログ盤を1枚かけてもらう。えっ?! ぜんぜんいいじゃないですか!! 100万円もするCDプレイヤーもついでにかけてもらうと、こっちもすごくいい音。CDの音ではなくアナログ、いやそれ以上かもしれない。これまで体験したことのない音。泉さんも昨夜一人で聞いた時は本当に聞けたものではなかったが、今はいくらかいいという。それはなぜかというと、人が沢山いて身体が音を吸収するからという説明。な〜るほど。ぼくはこれでも十分満足です。サウンドイメージ研究所/Laboratory Cafe dzumi の正式オープンは5月23日。泉さんは、音楽文化のあらたな拠点としてさまざまな実験や催し物を展開していく予定。ぼくは1週間に一度コーヒーを淹れに行こうと思っています。応援しますんで、頑張ってください。  
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2007年05月05日

こどもの日は宇宙の日。

こどもの日は宇宙の日。毎年恒例の野音詣。最初に登場したFlying Rhythmsにはイマイチのれなかった。タワーでは試聴して「おぉこれはいい!」と買おうと思ったくらいだったのに、ライブはあれれって感じでした。次にSpecial 0thers。歌ものもあるが、これはイマニくらい? 芯が見えない。トランスなのか、 Jamなのか、もしかしてロック?  とにかく、のれませんでした。日がそろそろ沈みかけるといよいよROVOの登場。あいかわらず最初からすっ飛ばす。もう座ってられない。すぐに立つと、自然にからだが動き出す。セットリストを確認したわけではないが、聴いたことのない曲(つまり新曲?)が多かったように思う。いや、たんにアレンジを変えただけなのかもしれない。そんなことはどっちでもいい。とにかくアゲアゲで押しまくり、僕らはすぐに宇宙へ飛び出した。いつになく、トランシーでスペイシー。ノイズの洪水で終わるSonic Youthぽい曲もあったりして。今回のライブ、音のバランスがすごくよかった。骨太でドラマチックな!!!!!サウンド。やはり、ROVOは最高じゃ!  
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2006年12月03日

「KoNuMu」から踊り始めて5年、早いものですね。

新木場のスタジオ・コーストへ。ROVOのツアー最終日。スタジオ・コーストは始めて。倉庫をそのまま再利用した感じのハコ。音響設備のクオリティもいいし、天井の高いフロア。踊るにはいい感じだ。
「Aires」、「Popo」、「Land」とニューアルバム『Condor』から3曲。どれも長尺でこれで1時間以上演奏。「Land」でフロアは爆発寸前。エクスタシー・生トランスの醍醐味。
アンコールで今回のツアーで完成しつつある新曲を披露。なんとファンク、というかデジタルロック。原点回帰といったところか。さらに、締めくくりは、 ROVO名義で初めて演奏した「KoNuMu」。来年2月に結成10周年記念のライブをリキッドルームでやる予定。その時に演奏するつもりだったが、前倒しで演奏することにしたと勝井さん。これが、抜群によかった。思えばこの曲でぶっ飛び、足しげくROVOのライブにかようようになったのだなあと述懐。まだ当分ROVO詣では続きそう。  
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2006年09月22日

白熱した討論が実現しそうだ

荻窪ルミネのアフタヌーン・ティー・カフェで東京国際大学人間社会学部専任講師・柄本三代子さん、TASC新留さんとで打ち合わせ。『TASC monthly』の座談会について。出席者として予定していた日文研の栗山茂久さんが今年ハーバード大学へ異動、代わって日本学術振興会PD特別研究員・眞嶋亜有さんになったことを報告すると、柄本さんも以前研究会で一緒になったことがあるとのこと。身体の社会学という分野では同じ研究をされている御両人であるが、アプローチも拠り所もまったく異なる。司会と進行役をお願いしている國學院大学の野村一夫さんの舵取り次第では、面白い討論になりそうだ。
ところで、これ言っちゃっていいのかな。来年の『TASC monthly』、音楽評論家で翻訳者、一昨年26年ぶりにアルバムを発表、ミュージシャンとしても復活を果たした中川五郎さんの連載が始まります。五郎さんの69年にURCで発表した『終わり はじまる』をリアルタイムで買った僕の懇願で実現したのだ。請うご期待。  
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2006年09月16日

愉しきかな我がmusic life!

アサヒ・アートスクエアでONJO(Otomo Yoshihide's New Jazz Orchestra)のライブを見る。今回のライブは2部構成。前半のセットは、今年発表されたEric Dolphyの『Out to Lunch』をまるごとコピーした同名のアルバムから、「Hat and beard」、「Something sweet something tender」、「Gazzelloni」、「Out to lunch」、「Straight up and down」(ということは全曲か)。後半のセットでは、「11pm」のダバダバダで有名なスキャットの女王伊集加代さんをゲストに迎えて、山下毅雄の曲から『プレイガール』、『七人の刑事』、「スーパージェッター」(流星号を呼ぶリモコン付きリストウォッチをもってたので、とてもなつかしい!)、それから、カヒミ・カリィの「mayonaka no shizuka na kuroi kawa no ue ni ukabiagaru shiroi yuri no hana」など。そしてアンコールは、ジム・オルークの「eureka」。
ONJOのアルバムは何枚ももっているし、浜田真理子のバックミュージシャンとして加わった演奏は見ているが単独のライブは初めて。どんな感じかと内心どきどきしながら聴いていたのだけれど、期待どおりの、いや期待以上の素晴らしい演奏だった。メンバーいずれもROVO、DCPRG、渋さ知らズ、ビンセント・アトミックス、warehouseなどいろいろなユニットを掛け持ちしている。そのために、それぞれのミュージシャンの出す音はおおよそ見当はついている。しかし、やはりONJOとなると違った。大友良英の個性が前面に出ていて、ジャズの形式を残しつつ、過激に逸脱する独自の音空間をつくり出していた。特に、アルフレート・ハルトのテナーのアプローチに不思議な魅力を感じた。個人的には、水谷浩章のベースが好きですけどね。
それにしても、「eureka」は何度聴いてもいい。月並みすぎる感想だけれど、今回の演奏はっきり言って「泣けました」。ONJOとしてのライブは年内はなさそうだけど、またやるようなことがあったらいの一番で駆けつけるつもりだ。  続きを読む
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2006年08月30日

観光学から見た三木鶏郎のCMソング

東京立正短期大学現代コミュニケーション学科講師・秋山綾さんとエクセル東急ホテルのカフェで待ち合わせ。約束の時間をちょっぴり遅れたら、秋山さん、TASC専務理事・岡本光義さん共にすでにいらっしゃっていた。みなさんなんて時間に正確! 昨年まで院生だった秋山さん、すっかり先生らしくなっていた(どんなだ?!)。今日は、『TASC MONTHLY』ヘの原稿依頼。観光学の理論的なフレームワークづくりに腐心しておられる秋山さんですが、今回はちょっと視点を変えたテーマでお願いした。なにせ、フィールドワークしまくっている彼女のこと、ネタに事欠くことはない。
この前もそのひとつ上山田温泉で入手したという「戸倉上山田音頭」(唄は村田英雄と花村菊江)をmp3で送ってくれた。そのお礼もあって『三木鶏郎音楽作品集~トリローソングス~』を教えてあげたら、えらく感激された。すぐに『トリローボックス』を買うぞ!! と息巻いていたけれど、ゲットした? このCDには、国鉄のCMソング「 僕は特急の機関士で」の「東海道巡りの巻」の他に、「北海道巡りの巻」「東北巡りの巻」「九州巡りの巻」が収録されている。1950年代の飛びっきりの観光案内になっているのだ。いずれ、「トリローのコマーシャルソングに描かれた観光名所」というテーマの共同研究を発表するつもり(ほんとに?!)。
三木鶏郎音楽作品集~トリローソングス~
  
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2006年08月19日

「情熱の花」「恋のバカンス」は逆輸入だった

NHKの「ザ・ピーナッツ」を見る。彼女たちは59年にデビュー。60年代初頭にすでに海外進出を果たしていたなんて知らなかった。「情熱の花」「恋のバカンス」は、てっきりカバーだと思っていたら、逆で彼女たちが海外でヒットさせて、それを海外のミュージシャンが歌い、逆輸入したものだったのだ。「ウナ・セラ・ディ東京」は最初「東京たそがれ」というタイトルだったことなど。デビュー16周年目で引退。それ以降TVには一度も出ていない。ザ・ピーナッツから見た戦後史って誰かやってましたっけ?  
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2006年07月30日

今年で6回目、年中行事のFRFへ行ってきました。

28.29.30日と年中行事のフジロックフェスティバルに行ってました。雨に降られたのは奇跡的に1日だけ。最終日は梅雨もあけて真夏の太陽が照りつける下でのフェスとなりました。見て聴いて踊って愉しんだアーティスト、全17組を挙げておきましょう。()内はステージ名。
28日、from大阪のニューオリンズ系ブラスバンド「ブラック・ボトム・ブラス・バンド」(オレンジ・コート)、ハワイのルーツ・ミュージックとフラダンスの「sandii」(フィールド・オブ・ヘブン)、サイゲデリック・ポスト・ロックの急先鋒「NATSUMEN」(オレンジ)、オシャレ系インテリ派「Tommy Guerro」(ホワイト)、「クレイジー」が大ヒット中の「Gnarls Barkley」(ホワイト)、オールスターなのに3ピースの「North Mississppi Allsters」(ヘブン)、矢野顕子ちゃんと「相合い傘」をデュエットした「ハリー・ホソノ・クインテット」(オレンジ)、十年一日まったく変わってなかった「上々颱風」(ヘブン)。
29日、わずか二人のJamバンド「The BENEVENT/RUSSO DUO」(ヘブン)、東京在住ジム・オルークが飛び入りした「Sonic Youth」(グリーン)、延々3時間30分の長尺ライブ、jamバンドの真骨頂「String Cheese Incident」(ヘブン)。30日、西アフリカ・シエラレオネ共和国の難民のバンド「The Refugee all stars of Sierra Leone」(グリーン)、iPod + iTunes CF曲の「キューピクル」が大ヒットの「ライノセラス」(以下すべてホワイト)、ガレージ的大所帯&不定形バンド「Broken Social Scene」、「ユーフォリカ」からムーグが叫ぶ「Baffalo Daughter」、キテレツさがカッコイイ、ウェールズの「Super Furry Animals」、ほとんどの曲が静寂から始まって轟音のエクスタシーで終わる「Mogwai」。とまあ、こんな感じで3日間見まくりました。レッチリとかフランツ・フェディナンド、マッドネス、ストロークスとか出てんのにこのメンツ。それだけFRFは、懐が深いということですね。Jamやオルタナティヴ、ミクスチャーが大好きな僕にはたまりません。今回は万歩計を持参。なんと3日で9万歩、約40km歩き回ったことになります。それも起伏のある山道でっせ、朝から夜中の2時まで。我ながらご苦労さんでした。  
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2006年07月08日

アルゼンチン音響派とROVOのフリー・セッションが教えたものとは

鶯谷の「東京キネマ倶楽部」へ。どうやらここはかつてグランドキャバレーだったビルのようだ。三層吹き抜け、ステージの高さも高い。サイドに階段があって一段高くなった小さなサブステージが設えてある。もちろん天井にはミラーボール。レトロな感じがぼく好み。
20時を少し回ったところでROVOのメンバーと今回の来日メンバー、フェルナンド・カブサッキ、サンチャゴ・ヴァスケス、アレハンドロ・フラノフの3人が現れる。演奏が静かに始まる。じつは、始まってすぐ後悔した。イスの前が通路のようになっていて、演奏が始まっても観客が行き来している。となりのスモーキングスペースでは、紫煙をくゆらせながら大きな声でおしゃべりしている一群がいるし。まったく緊張感がない。なんか演奏がBGMみたいに聞こえる。いい加減我慢も限界にきて、席をたち前方のフロアで見ることにした。カブサッキらは、日本ではアルゼンチン音響派と呼ばれているミュージシャンたち。ジャンルにとらわれない姿勢と即興に重心を置いた演奏スタイルで、あらたなムープメントをつくり出している。ロック、ジャズ、エレクトロニカなどを解体・融合し、みずからのアルゴリズムで編成し直す彼らのアプローチは、音楽界のデコン派と呼んでもいいだろう。そんな彼らと、すでに東京とアルゼンチンで二度のセッションを行いCDをつくってきたROVOとのフリー・セッション。面白くならないわけがない。  続きを読む
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2006年05月14日

禁煙施設でレイヴ・パーティ

ROVOのイベント「Man Drive Trance」に参加するため日比谷野音へ。16時会場で、着いたのは16時半。NATSUMENのTシヤツを買って席を探す。中央の中央よりだいぶ前の左側。まず、サム・ベネット。リズムマシーンとエレクトリック・パーカッションの弾き語り。NYを中心に活躍し最近は東京を拠点に活動するインプロバイザー。全曲歌もの。正直あまり面白いとは思わなかった。演奏時間も20分と短い。その次は、DIDGERIDOOのGOMA+JUNGLE RHYTHM SECTION。確かに、超絶グルーヴかもしれない。でも、やっぱり飽きちゃうんだなぁ、こういうの。いよいよ次はNATSUMEN登場。こいつは凄かった。サックス2本、トランペット1本にギターが二人(うち一人は女の子)、ベース、キーボードにドラムスという編成。全曲変則ビートで、リズムが次々に変わっていく。そこに、ジミヘンみたいなエンターテイメント丸出しのギターにフリーキーなホーンが絡む。プログレがファンク化しフリーインプロビゼーションに昇華した感じか。踊るのにはちとつらいが、それでもみんなからだを揺すっていた。初NATSUMEN、とりあえず満足。そしていよいよ、ROVO。いつものようにじわじわと盛り上げて行って、最後はコスミックなダンスチューンに。最初の曲で昇天峠行き。圧巻は、3曲めにやった新曲。非常にゆっくりしたテンポと美しいメロディのチルアウトっぽい曲。ぼくなんか座ってみていて、半分微睡ろみながら聴いていた。それが次第にテンポをあげていって、最後にはいつものトランシーなグルーヴで会場は爆発寸前。レッドラインも完全に振り切った。気が付くと50分の演奏。いや、すげーっす!! またまた踊り狂ってしまった。千代田区の公共施設でレイヴ・パーティ。禁煙なんてどこ吹く風で、みんなモクモクたばこの煙が心地良かった。  
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2006年03月04日

アイスランドの音響派

Sigur Rosのライヴ(SHIBUYA AX)を見る。Sigur Rosは、アイスランドの4人組アーティスト。ダークネスで深淵で唯美主義的なメロディと爆音の合体。音響派の異端児ともいえるその特異なパフォーマンスは、常に称賛で迎えられてきたという。実際に彼らの演奏に接してみて、それがウソでもお世辞でもないことがわかった。オールオーバーな音響世界は、あたかも氷の神殿の聖歌のようだった。去年FRFに出てたんだよな。ロスロボスのステージと重なり、そっちを優先したことが今になって悔やまれる。これを霧雨に包まれた山岳地の野外ステージで、しかも雨雲が低くたちこめるまったき夜に聴いたとしたら…。ほとんど立ち直れずに、しばらくそのまま立ち尽くしていたにちがいない。とにかく凄いの一言。アイスランドといえばビョークが有名だが、この北方の国には、まだ知られていない怪物たちがたくさんいるのかもしれない。北極圏を越えたことはあったが、アイスランドにはまだ足を踏み入れていない。こんな音をつくり出すアーティストが暮らす土地とは、いったいどんなところか、俄然興味がわいてきた。Sigur Rosの音の源流を訪ねるという企画書でもつくってみようか。氷の国のまちづくりとか。  
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2005年11月03日

年甲斐もなく踊る

自転車で多摩美術大学上野毛校舎へ。学園祭でDachamboと渋さ知らズがライブをやるというので。多摩美に着いた時には、すでにDachamboの演奏が始まっていた。今日のDachamboは、FRFの時のように始めっから終わりまでトランスですっ飛ばすのではなく、途中にメロディアスな曲や「アイコ」(1?)なんかも飛び出してちゃんとジャムバンドしていた。最後の曲は転調が多く壮大なシンフォニーという感じ。でも、ぼくはいまいちのれなかった。やっぱり、ガンガン踊らせてくれる方がいい。そのあといよいよ渋さの登場。オープニングは新曲? 今日は時間がそれなりにあるからか、それぞれのソロパートが異常に長い。こうやってソロをじっくり聴いていると、渋さのベースはやはりフリージャズなんだなとつくづく思う。美大だから、お祭りで踊らせて、ではなく、ちゃんと聴くところは聴かせようと不破さんは考えたのかもしれない。片山広明さんもブリブリ吹いていた。陽が沈みだんだんと暗くなってくると舞台も暗くなる。照明がない! 広場を取り巻く、教室には灯りがついているのに、肝心の舞台には光がない。舞台のみが暗いステージというのを見たのは今日がはじめてかも。そのあと1本照明が立って、ようやく不破さん以下メンバーの姿がよく見えるようになった。本日の最後は、本多工務店のテーマ。渋さのエンディングはやっぱりこれでなくっちゃ。すっかり踊ってしまって、ごきげんな一日でした。  
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