TASCへ『談』特集企画のプレゼン。一度つくったものを後回しにして、新たに1本作成。研究員のお一人の意見からインスパイァされたもの。スムースに通るものと思っていたら…、さにあらず、今回の切り口にしようと思った「ベーシック・インカム」に難色を示された。その研究員以外の3人から。通常の『談』と違って、企画が生々しいという意見。増税論議をむし返すような切り口ではないかと。なるほど、そっちか。また、『談』は社会政策を議論する媒体ではないし、もう少し思想的なアプローチの方がいいのではないかという。しばらく意見交換をしたが、結局、皆さんのアドバイスに従うことにした。「ベーシック・インカム」はあくまでも解決策の一つとして紹介、つまり、相対化させる方向でまとめることにした。要するに、折衷案だ。しかし、TASCと『談』の関係、あらためて面白いなぁと思いました。常に思想的、哲学的アプローチでテーマに迫る、という方向に『談』を持っていったの当の私である。TASCはそれを望んでいるのだとしたら、むしろ喜ばしいことだ。夕方から「嗜み会」。社長以下いつものお偉方の他に、今回はNPC会員の作家さんたち、黒金ヒロシさん、テレビでもお馴染の吉永みち子さん、アーティストの山本容子さん、鹿島茂さん、志茂田景樹さんはあいかわらず超どハデファッション。じつに錚々たる顔ぶれ。僕は山崎正先生、本田相談役、詩人の佐々木幹郎さん、それとTASC所長と同席。話題豊富で常に仮説がぽんぽん飛び出す山崎先生の話はあいかわらず面白い。佐々木さんとの掛け合いも楽しかった。会食のあと、本日のspecial企画、昭和をデザインで回顧する講演。演者はあの超有名な「峰」のデザイナーの田中晋さん。取材をしたことのある「ポカリスエット」のデザインを担当したヘルムート・シュミットさんの話も出てきて面白かった。JTを退職されてからは菊水のパッケージをデザインしているとかで、おみやげに無冠帝(純米大吟醸)を1本いただく。