海外で大モテのまんがやアニメなどのコンテンツ産業。さぞや潤っているのだと思いきや、実態はかなりさびしい状況らしい。まんが評論家・永山薫さんから聞いた話。あいかわらず、ほんの一握りの売れっ子をのぞけば、月収10万円ぐらいでくらしている漫画家さんがほとんどだとか。ページ1万から1万5千円。これは、版下おさめのギャラ。見方によっては、ライターさんより悲惨かも。コミックの印税(初版印税)を想定して、それでやっと食える状態とのこと。確かに外国では流行っているけれど、こっちはこっちで契約関係や権利関係が未整理なために、結局ハリウッドにまるごともっていかれておしまいらしい。すでにこの分野でも頭脳流失が始まっているとのことだ。「クールジャパンはほんとうなのか」というテーマの対談を思いついた時、じつはそうとうヤバイんじゃないかと思っていたのだが、どうもその予想は本当らしい。3月に予定している永山薫さんと同じくまんが評論家・伊藤剛さんの対談で、そのあたりのことをじっくり語り合ってもらおうと思っている。