小竹向原の長田暁二さんのお宅を訪ねる。長田さんは、いわずとしれた日本歌謡界、いや音楽界の大重鎮。音楽に関して知らないことはないんじゃないかという百科全書的人物である。恐れ多くもその大先生に、『TASC monthly』で連載をお願いしたのである。TASCで昔『煙歌』という豆本をつくったという(うかつにも僕はその存在すらしらなかった)。そこには、たばこの出てくる歌が並んでいる。そのコピーを持参したところ、それを見ながらあっという間に12回分のコンテンツができあがってしまった。しかも第1回がいい。その記念すべき第1回は……、といいたいけれど、まだ秘密です。09年1月号をぜひ楽しみしていてください。
ところで、先生は1930年生まれというから御歳78歳。現在連載12本を抱えつつラジオに出演、講演会に出て、学校で教鞭に立ち、本職のレコーディングディレクターもこなすという超多忙の毎日。それでいて夜には行きつけの飲み屋に一日も欠かすことなく顔を出し、ビール中瓶を多い時には1ダースも飲むという生活を続けておられるという。まさしく超人だ。ちなみに、先生は仏門に帰依した人でもあることを付け加えておこう。