今年ついに夏フェスを二つも経験してしまった。「SUMER SONIC 08」のインビテーション・チケットをもらったからだ。その東京第1日目に行った。old man river、PANIC AT THE DISCO、THE VERVE、SEX PISTOLS、Paul Wellerを観る。感想を一言で言うと、かつてのいわゆる「ロック フェスティバル」という感じ。フジロックフェスティバルと比較される都市型夏フェスだが、フジロックの常連としては、根本的なところで両者は、別物という印象をもった。エンタメビジネス論として、この二大夏フェスをいずれ詳細に検討するつもりでいるが、共通項より違いを際立たせて論じた方がよさそうだと思った。それは、ともかくジョン・ライドンはたいした役者だと思いましたね。不況のどん底にあったイギリスに登場したSEX PISTOLSが、この日本で演奏する意味は、二重三重に面白いのだが、そういうことは一切払拭されて、かつてのヒット曲をけれん味たっぷりに歌う姿は、完璧なフェイクであった。自らをフェイクとして演じ切るおじさんロッカー。逆の意味でとても怖い人だ。