昨日案内された地産地消に特化したJA農産物直販センター「さいさいきて屋」へ。やはりモノは揃っている。まず店長さんにご挨拶。撮影開始。体育館ほどのスペース全部を使って中央に平場、周囲に商品棚、冷ケース、キッチンヤードが並ぶ(コミケの会場みたい?!)。平場には豊富な野菜類。品物が減ってくると、いつの間にか農家の人がやって来て、品物を補充していく。でっかい筍、つくしや山菜なども充実している。バックヤードにそなえつけられているPCで品物の販売状態を確認、そのデータに基づいて、各農家は追加するかどうかを決める。POSを利用し、新しくシステムを組んだのだ。とにかく、みなさん生き生きしてらっしゃるのがいい。とくに女性が元気なのもうれしい。
隣接するカフェに入って、ケーキセットをいただく。でっかいイチゴの乗っかったショートケーキ。後ろに座っているご婦人のテーブルの上には、大きなお皿のサラダ。野菜がどっさりのっている。パリのカフェでは見慣れているが、こんな地方都市で(失礼)でそんなパリの雰囲気が味わえるとは思っても見なかった。
JAらしからぬ、なんて言うと怒られそうだけど、とにかくおしゃれなのだ。さらにその隣にはレストラン。ここはバイキング形式で、煮魚、焼き魚、煮物、汁物など各人好きなだけ取って食べるしくみ。どれも新鮮な農産物、海産物を使っていていかにも美味そう。生産と販売と消費が完璧にひとつながりになっている。「さいさいきて屋」全体が、まさに地産地消を絵に描いたようなところなのだ。
次に、レストラン「ティア家族のテーブル」へ。ここは地元産の有機産物を中心にしたメニューが数十種類、ビュッフェ形式で楽しめる店。ここがまたすばらしかった。和あり洋あり中華あり。デザートやドリンクすべてが有機生産物。大急ぎで撮影をし料理にありつく。またしてもたっぷりと食べてしまった。カレーにおにぎりを沈めると暴挙にでたりして。
昨日インタビューでお聞きしたところをわずかであるが、実際にこの目で見て味わってわかったこと。繰り返しになるけれど、生産-販売-消費の循環システムがしっかりできていること。そのシステムを支えているのは、生産者と流通、そしてなによりも行政がそのシステムを理解して、はっきりとした舵取りをしているから、その循環がうまく回っているのである。結局のところ、地域再生は、やはり自治体の主導力の有無にかかっているのだなと納得したのだった。