香山リカさんから『イヌネコにしか心を開けない人たち』(幻冬舎新書)を贈呈していただきました。
ある勉強会のこと。強面として知られる論客たちが集って何やら盛り上がっています。何かと思い、話に加わると、なんとペットの自慢話だったのです。自慢の我が子のプリントを持ち歩いている者、ケータイを差出し、ウチのはどうだと見せびらかす者。ふだんの彼らとのあまりのギャップに驚いた、というところから本書は始まります。
もはやペットなしでは生きられない現代人。なぜいい大人が、恥ずかしげもなく溺愛ぶりをさらしてしまうのでしょうか。家族より大事な「ウチの子」、ケータイの待ち受け画面はもちろん「ウチの子」、許されるなら「ウチの子」と一緒にお墓に入りたい……、このペットへの尋常ならざる愛、いったい日本人はどうなってしまったの? じつは、香山さんもイヌ1匹ネコ5匹と暮らすペット依存者だったのです。自らの経験を交え、空前絶後のペットブームの心理に迫ります。

イヌネコにしか心を開けない人たち (幻冬舎新書 か 1-2)