昨日、今日と二日間にわたる合宿に参加した。レギュラーの研究者の方々とゲストをお迎えしてのディスカッション、非常に中身の濃い議論ができた。今回のゲストは、池田清彦先生と河本英夫先生。池田先生は、構造主義生物学(科学論)からのアプローチ、河本先生は、オートポイエーシスからのアプローチ。一見両者は無関係に見えるけれども、ぼくには、立ち位置が違うだけでじつはお互い非常に近い間柄にあると見ている。もっとも、この立ち位置の違いこそが、ある意味では両者を決定的に別のものにしているとはいえるのだけれど。つまり、外部から、神の目でその事態を見るか、逆に内部から、いわば運動する等のものそのものになってみるか、という違い。立ち位置の違いこそ決定的じゃないか、といわれればそれまでだが、決定論か非決定論か、離散的世界か自己同一的世界かという二項対立の、それ自体を無効とする立場を貫いている、という意味で両者には強い親和性がある、と思うのだ。会議終了後、酒を飲みつつお二人の先生にじっくりと伺ってみたが、この考えに間違いはなさそうだという確信(といえるほどでもないが)を得た。ぼくにとっては、とても有意義な二日間だった。