作家・翻訳家の星川淳さんから『日本はなぜ世界で一番クジラを殺すのか』(幻冬舎新書)を贈呈していただきました。星川淳さんには、『談』no.44「カウンターカルチャーの進化論」で、当時お住まいの屋久島でインタビューをさせていただき、また、no48「混合主体のエチカを求めて」(シンポジウムの記録)では、パネリストとして参加していただきました。
星川さんは、2005年よりグリーンピース・ジャパンの事務局長をやられています。本書は、そのお立場から、あらためて捕鯨問題の本質を問い直そうという意欲作です。その複雑な関係から見えてくるゆがんだ構図、グリーンピースの反捕鯨運動自体にもまなざしを向け、人間とクジラとのあるべき関係を再構築し直そうとします。捕鯨というものがどういう意味をもっているのか、エコロジー運動の文脈のなかから考察しようという態度には、思想の違いを超えて共感するところが多くありました。
日本はなぜ世界で一番クジラを殺すのか