慶応義塾大学SFC環境情報学部教授・渡辺靖さんに「ゲイテッド・コミュニティ」についてのインタビュー。北米に現在5万以上ありすでに2千万人以上が暮らしているといわれるゲイテッド・コミュニティのいくつかを、渡辺さんは実際に訪ねてこられた。話題には上るものの、その実態についてはわからないところも多かったので、ぜひ一度お話を聞きたいと思っていたのだ。住宅の周囲に高い塀を巡らしてその内部には守衛が常駐し、24時間外部からの侵入者に眼を光らせているゲイテッド・コミュニティ。要塞都市とも称されるが、LAやフロリダでは現在開発中の約半数がゲイテッド・コミュニティだというから驚きである。LAの近郊コト・デ・カザには、港区と同じ敷地という巨大なものまで出現した。外部と隔絶して確かにセキュリティは高い。しかし、コミュニティは意外なほど希薄らしい。ほとんど近所づきあいはないという。しかも驚いたのは、その港区ほどあるゲイテッド・コミュニティには商店らしいものがほとんどなく、コンビニ程度の店がわずか一軒あるだけ。交通手段は、もっぱらクルマ。アメリカの典型的な郊外型都市を踏襲している。では実際に安全なのかというと、じつは犯罪件数が目立って減っているわけではないらしい。それほど安全でもなく、買い物には不便でコミュニティも希薄、けっこうみんな孤独に暮らしている。なぜそんなところに住もうと思うのか。気分としての不安感がまん延しているからなのか。そのあたりを徹底的にお聞きした。詳しくは、『City&Life』no.81(9月末発行)に掲載されるので、ぜひお読みいただきたい。