食文化の研究と実践レベルの「食文化ベースのマーケティング」を提唱されているI Tさんより、書き下ろしの江戸の食卓に関する原稿を送っていただく。まだ出版の予定はなく、編集者の立場から評価・感想がほしいとのことであった。そんなことできるような立場ではないが、とりあえずどんなものか読み始めるとこれがすこぶる面白い。これまで定説とされていたことが、ことごとく覆され、あっと驚くような推理や仮説が飛び出すのだ。江戸期の日本人はどのようなものを食べ、調理し、味わっていたのか、じつはまだまたわからないことだらけである。食の近世史は、今後期待される分野だと常々思っていたが、ようやくこうした本格的なアプローチがでてきた。うれしい限りだ。きちっと読んだうえで、著者とも相談して、可能ならばこの場で紹介したいと思っている。