ストレージ技術が飛躍的に発展した結果、だれも予想しなかった社会が出現しようとしている。ひとつ象徴的ないいかたをすれば、「質より量」。量より質の時代は終わりをつげ、量が質を凌駕する時代になったのだ。「情報のTSUNAMI」が押し寄せてきているのである。コンピュータの発展過程でいうと、中央演算装置とワークステーションの第一ステージ、サーバーとクライアントの第二ステージ、そして、今やP2Pの第三ステージの段階を迎えている。そういう情報革命が起っている中で、IT技術を基盤に事業展開するということは、もはや子どもだましでは通用しないということなのだ。僕はバラ色の未来を語るよりも、いいことも悪いことも洗いざらい出してしまうことが重要だと考えている。
齋藤純一さんから約束通り本質原稿が返却される。齋藤さんは非常に丁寧な物言いをし、なおかつ締め切りをきちっと守る模範的で規範的な人。「公共性」を語るにふさわしい先生である。